公開日: 2026-01-04
2026年に向けて米国株は依然として成長と安定性が期待できる投資先です。インフレや金利、AIやEVなどのテクノロジー動向といったマクロ要因が株価に影響するため、確実に上がる米国株に投資する意味は大きいでしょう。
2026年の米国株市場の展望
1.米国経済の見通し:堅調だが不確実性も
2026年の米国経済は全体として緩やかな成長が見込まれているという予想が多いです。多くの金融機関は実質GDP成長率を約2%前後と予測し、堅調な企業業績と消費が背景となるとしています。
ただし、
労働市場はやや弱含みの可能性(失業率上昇や雇用増加の鈍化)が指摘されています。
インフレは2%前後で高止まりの懸念があり、FRBの利下げ方針には不確実性があります。
このため「堅調ながらも波乱要素を含む」という展望が支配的です。
2.注目されるセクターとテーマ
AI(人工知能)関連セクターが2025年から株式市場を牽引してきた流れは、2026年も中心テーマのひとつです。AI向けデータセンター建設やサーバー、AI基盤インフラ関連企業への投資が増加する見通しです。
その他注目分野:
半導体・AIインフラ:AI処理向けシリコンやサーバー機器需要が拡大
自動化・生産性関連:ロボティクスや自動化機器を含む製造・工業分野への投資が進む見込み
再生可能エネルギー・グリーン投資:世界的な環境規制と企業戦略の変化が追い風
ただし、一部投資家は「AI株の過熱とバリュエーション懸念」を指摘しており、停滞リスクや調整局面の可能性も認識されています。
3.金利・為替の影響
金利環境については、
FRBはインフレや景気動向を注視しつつ、段階的な利下げの可能性があるという見方があります。
しかし、インフレの鈍化が不透明であるため、金利政策の先行きには大きな不確定要素が残っています。
ドル為替については、世界的に金利差や資金フローが影響を与えるため、ドル高・ドル安の振れ幅が市場に影響を与える可能性もあります。
2026年に注目すべき米国株の条件
① 高成長かつ安定した収益
2026年の米国株投資では、収益が増加傾向にある企業を重視することが重要とされています。2026年の予想増益率を見ると、S&P500構成銘柄の多くが来期も売上・利益の増加が予想されており、特に情報技術セクターやAI関連企業が堅調な成長を牽引するとの分析があります。アナリスト予想では、これらセクターの増収・増益率が市場平均を上回る傾向が見られます。
収益の安定性を見る際は、過去の実績と将来の成長予測を両方チェックすることが重要です。Goldman Sachsのアプローチでは、売上・EPS(1株利益)が複数年にわたって成長する企業は長期的なリターンの可能性が高いとされています。
② 株価の割安度(PER、PBR、PEG など)
株価の割安性を評価する指標として、PER(株価収益率)やPEG(PERを成長率で調整した指標)が広く使われています。PERは企業の収益力に対する株価の割高・割安を示す基本指標ですが、成長企業ではPERだけでは過大評価されがちです。このため、PEG を用いて株価と成長率のバランスを評価することが推奨されます。PEG が低い(1 以下に近い)銘柄は、成長を考慮しても割安と判断されるケースがあります。
また市場全体では、S&P500指数の予想PERが長期平均を上回る水準にあるとの指摘もあり、個別銘柄のバリュエーションを慎重に比較する必要性が高まっています。
③ 配当利回りや自社株買いによる株主還元
配当や自社株買いは、株主へのリターンを高める重要な要素です。2026年の市場では、利下げ期待などを背景に配当株の選好が見直される可能性が指摘されています。たとえば、高配当株戦略(Dogs of the Dow)が2025年に好パフォーマンスを示し、利下げ局面では配当株が再び注目を集める可能性があるとされています。
また、配当利回りに加えて自社株買いによる株主還元策も評価されるべきポイントです。企業が自社株買いを行うと、流通株式数の減少により1株当たり利益が上昇し、株価の下支えとなることがあります。こうした総合的な株主還元の強さを評価することが重要です。
④ 市場シェア・競争優位性(ブランド力・技術力)
企業の競争優位性は、中長期的な株価上昇のカギになります。ブランド力だけではなく、
知的財産・特許
ネットワーク効果
顧客基盤の強さ
といった要素が、収益の安定化と将来の成長に寄与します。Morningstarの分析でも、参入障壁が高い企業は市場の変化にも強く、長期投資に向くとされています。
Fidelity の見解でも、「強いブランド力・市場シェア・持続的な収益力を持つ「高品質株」は不確実な市場環境でも相対的に好パフォーマンスを示す可能性が高いとされます。
テクノロジー株(AI・クラウド・半導体)
Nvidia(NVDA)
概要:AI/データセンター向けGPUチップの世界的リーダー。AIインフラ投資の恩恵を受ける主要銘柄の一つ。
注目点:AI向けデータセンター支出が今後も拡大すると予想され、ハイパースケーラー企業の設備投資に欠かせない存在。2026年にも成長余地ありと評価されています。
Micron Technology(MU)
概要:AI・データセンター向けメモリ(DRAM、HBM)が業績を牽引。
注目点:AI高度化によるメモリ需要の増加で収益が拡大。アナリストから「AIメモリ需要強化で注目銘柄」と言われています。
Microsoft(MSFT)
概要:クラウド(Azure)とAI製品(Copilot等)が成長エンジン。
注目点:生成AI導入加速によりクラウド収益が拡大、AIプラットフォームとしての強さが評価されています。
Oracle(ORCL)
概要:企業向けクラウドとAIプラットフォームを提供。
注目点:クラウド成長率が高く、AI言語モデル需要期待で中長期成長の視点が出ています。
② ヘルスケア・バイオ株
Eli Lilly(LLY)
概要:糖尿病・肥満領域で画期的薬を保有する大手製薬企業。
注目点:Mounjaro(体重管理・糖尿病薬)などの売上が受け入れられ、売上成長が続いています。2026年のグロース株としてしばしば候補に挙げられています。
Viking Therapeutics(VKTX)
概要:体重コントロール薬の創薬企業。
注目点:後期臨床進展中の治療薬候補があり、実用化されれば株価の上昇余地が注目されます。
③ 消費財・サービス株(金融含む)
American Express(AXP)
概要:クレジットカード・決済サービス大手。
注目点:消費拡大や富裕層向けサービスの強さから、今後のキャッシュフロー増加が期待される銘柄として挙げられています。
SoFi Technologies(SOFI)
概要:デジタルバンキング/フィンテック企業。
注目点:若年層ユーザーの拡大と新金融商品で成長ポテンシャルあり。2026年のフィンテック投資候補として注目されています。
④ 新興分野(AIインフラ・EV・グリーン)
CoreWeave(CRWV)
概要:AIインフラ向けの計算リソース提供企業。
注目点:AI需要の高まりで成長余地があり、2026年のAIインフラ銘柄として人気上昇中です。
Rivian Automotive(RIVN)
概要:EVスタートアップ企業。
注目点:持続可能な車両ラインアップと成長戦略により、長期視点でのEV需要取り込み候補とされています(ただしリスクも大きい点に注意)。
投資戦略の提案
1.長期保有 vs 短期トレード
2026年を見据えた投資では、基本は長期保有(中長期投資)が有効と考えられます。
AI、クラウド、半導体、ヘルスケアなどの成長分野は、数年単位で収益拡大が進む可能性が高く、短期の値動きよりもトレンドを重視する戦略が向いています。
一方で、
決算発表
金利政策(FRBの利下げ・据え置き)
マクロイベント
といった材料で株価が大きく動く場面では、一部を短期トレード枠として活用するのも選択肢です。
おすすめの考え方
コア(長期):将来性の高い主力銘柄を保有
サテライト(短期):値動きの大きいテーマ株で機動的に取引
2.リスク分散の考え方(セクター別・資産別)
「確実に上がる株」を狙う場合でも、1銘柄・1セクターへの集中はリスクが高いため、分散が重要です。
セクター別分散の例
テクノロジー:AI・半導体・クラウド(成長枠)
ヘルスケア:医薬品・バイオ(安定+成長)
消費・金融:決済、クレジット、日常消費(景気連動)
これにより、特定分野が調整局面に入っても、ポートフォリオ全体の値動きを抑える効果が期待できます。
資産別分散の考え方
米国株(成長の中心)
高配当株・ETF(安定収益)
現金比率(下落時の買い増し余力)
3.投資タイミングとポートフォリオ比率の例
2026年に向けた投資では、一括投資よりも段階的な買い付け(分割投資)が有効です。
市場の上下に左右されにくく、平均取得単価を平準化できます。
ポートフォリオ比率の一例
グロース株(AI・テック):50〜60%
安定株(ヘルスケア・高配当):25〜35%
現金・待機資金:10〜20%
ポイント
株価が調整した局面で、グロース株を買い増す
すでに大きく上昇した銘柄は比率を調整し、利益確定も検討
よくある質問(FAQ)
Q1. 本当に「確実に上がる米国株」は存在しますか?
結論から言うと、100%確実に上がる株は存在しません。
ただし、2026年に向けては、
長期的に成長が見込まれる産業(AI、クラウド、半導体、ヘルスケア)
安定した収益基盤と強い競争優位性を持つ企業
といった条件を満たす銘柄は、中長期的に株価が上昇する可能性が高い投資先と考えられます。
そのため本記事では、「確実」という表現を「統計的・合理的に見て上昇確率が高い銘柄」という意味で使用しています。
Q2. 少額からでも米国株投資は可能ですか?
はい、少額からでも十分に可能です。
近年は多くの証券会社で、
1株単位での米国株購入
数千円〜数万円からの投資
が可能になっています。
また、1銘柄に集中するのが不安な場合は、
米国株ETF(S&P500連動型など)
高配当ETFやセクターETF
を活用することで、少額でも分散投資ができるのがメリットです。
初心者の場合、「個別株+ETF」を組み合わせる投資方法がおすすめです。
Q3. 配当や株主還元はどの程度重要ですか?
2026年を見据えた投資では、配当や自社株買いなどの株主還元は非常に重要な判断材料になります。
理由は以下の通りです。
株価が横ばいでも配当による収益を得られる
自社株買いは1株あたり利益(EPS)を押し上げ、株価の下支えになる
金利低下局面では、配当利回りのある株が再評価されやすい
特に、
グロース株:株価上昇を狙う
高配当株:安定収益とリスク分散
を組み合わせることで、攻守バランスの取れたポートフォリオを構築できます。
Q4. 2026年に向けて投資を始めるベストなタイミングは?
「完璧なタイミング」を狙うのは難しいため、時間分散(分割投資)を前提に、早めに市場に参加することが重要です。
株価が下がった局面で買い増し
上昇局面では無理に追いかけない
といった姿勢を保つことで、リスクを抑えながら2026年の成長を取り込むことができます。
Q5. 初心者が注意すべきリスクは何ですか?
主に以下の点に注意が必要です。
テーマ株への過度な集中投資
短期的なニュースに振り回される売買
為替(円安・円高)の影響を無視すること
特に米国株は、株価+為替の両方がリターンに影響するため、長期目線での運用と分散投資が重要です。
結論
2026年に確実に上がる米国株は、AIや半導体、クラウド、ヘルスケアなど成長分野に属し、安定した収益と競争優位性を持つ企業です。株価の将来性を判断する際は、成長性だけでなく、割安度や配当・自社株買いといった株主還元も重要な軸となります。今からできる行動としては、分散投資を意識しながら段階的に投資を始め、2026年の成長を長期目線で取り込むことがポイントです。
免責事項:この資料は一般的な情報提供のみを目的としており、信頼できる財務、投資、その他のアドバイスを意図したものではなく、またそのように見なされるべきではありません。この資料に記載されている意見は、EBCまたは著者が特定の投資、証券、取引、または投資戦略が特定の個人に適していることを推奨するものではありません。