日本株出来高ランキング|今日注目されている銘柄は?
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日本株出来高ランキング|今日注目されている銘柄は?

著者: 高橋健司

公開日: 2025-12-23

日本株出来高ランキングとは、その日に売買された株数が多い銘柄を順位付けした一覧のことです。出来高は、どれだけ多くの投資家がその銘柄に参加しているかを示す重要な指標とされています。


株価が上がっていても出来高が少ない場合は、一部の取引による動きの可能性があります。一方で、出来高が急増している銘柄は、市場の関心が一気に集まっている状態であり、相場の転換点や大きな値動きが起こりやすくなります。


そのため、日本株出来高ランキングを見ることで、株価の数字だけでは分からない「市場参加者の本気度」や資金の流れを把握することができ、短期売買だけでなく相場全体の流れを読む手がかりになります。


日本株出来高ランキングの見方

日本株出来高ランキングの見方

1.出来高が多い銘柄の特徴

出来高が多い銘柄は、多くの投資家が売買に参加している状態を意味します。こうした銘柄は流動性が高く、売りたいときに売れない、買いたいときに買えないといったリスクが比較的低いのが特徴です。


特に出来高ランキングの上位に入る銘柄は、

  • 決算発表直後

  • 業績修正や材料が出た直後

  • 市場テーマ(AI・半導体・円安など)に関連

といった要因で、短期資金が集中しているケースが多く見られます。


2.株価上昇時と下落時の出来高の違い

出来高は、株価の方向性と合わせて見ることで、より重要な判断材料になります。


  • 株価上昇+出来高増加

    → 買いが活発で、上昇トレンドが継続しやすい状態

  • 株価上昇+出来高減少

    → 一部の買いによる上昇で、勢いが弱い可能性

  • 株価下落+出来高増加

    → 売り圧力が強く、下落トレンド入りのサイン

  • 株価下落+出来高減少

    → 売りが一巡し、下げ止まりの兆しとなる場合もある


このように、出来高は株価の動きを裏付ける確認材料として活用されます。


3.「出来高急増」と「通常の多さ」の違い

出来高ランキングに載っていても、すべての銘柄が同じ意味を持つわけではありません。重要なのは、過去と比べてどうかという点です。


  • 出来高急増

    → 普段の数倍〜数十倍の出来高

    → 新しい材料や思惑が発生している可能性

    → トレンドの初動や転換点になりやすい


  • 通常の多さ

    → もともと売買が活発な大型株など

    → 市場全体の地合いを反映しているケースが多い


特に注目すべきなのは、普段は目立たない銘柄が突然ランキング上位に入るケースで、短期的な値動きが大きくなる傾向があります。


本日の日本株出来高ランキング

1.出来高ランキング上位(全市場)

2025年12月23日14:19時点の出来高ランキング(全市場対象)では、次の銘柄が売買の中心となっています:


  1. ジャパンディスプレイ(6740/東証PRM) — 約3億1148万株

  2. ランド(8918/東証STD) — 約1億9957万株

  3. iシェアーズ・コア TOPIX ETF(1475/東証ETF) — 約1億2621万株

  4. 東京電力ホールディングス(9501/東証PRM) — 約7.955万株


このように、大型株だけでなくETFや中小型株もランキングに並ぶことがあり、出来高を通じた資金の流れが読み取れます。


2.市場区分別特徴(プライム・スタンダード・グロース)

日本株は2022年の市場改革により、「プライム」「スタンダード」「グロース」の3区分になっています:


  • プライム市場:流動性や情報開示基準の高い大型株中心。出来高が多い銘柄が多く、値動きの参考にしやすい

  • スタンダード市場:中堅株が中心で、業績変化やテーマ性で出来高が急増することがある

  • グロース市場:成長期待株が多く、出来高が急増しやすい反面、値動きが大きい銘柄も多い


例えば、ランキング上位に常連のジャパンディスプレイや東電HDはプライム市場銘柄ですが、スタンダード市場のランドなどもランキング上位に入ることがあり、個人投資家の注目を集めています。


3.個人投資家に人気の銘柄が多い理由

出来高上位には個人投資家の参加意欲が高い銘柄が多く入る傾向があります。背景としては:


  • 値動きが分かりやすく短期売買しやすい銘柄が上位に入る

  • テーマ性やニュース材料が出た銘柄:突発的に出来高が増える

  • ETFなどは分散投資しやすく、多くの売買参加で出来高が増加


特にETFがランキング入りする日は、個別株だけでなく市場全体の資金流入やセンチメント(投資家心理)を示す指標としても使えます。

株式の出来高が急騰

出来高ランキング銘柄の注意点

1.出来高が多い=必ず儲かるわけではない

出来高ランキング上位に入っている銘柄は、多くの投資家の注目を集めていますが、それ自体が利益を保証するものではありません。出来高が多い理由には、好材料だけでなく、悪材料や失望売りが含まれている場合もあります。


特に株価が急落している局面では、出来高増加は「買い」ではなく「投げ売り」が集中している可能性もあり、出来高の中身(買いと売りの力関係)を見極めることが重要です。


2.高値掴みのリスク

出来高ランキング上位銘柄は、すでに株価が大きく上昇した後であることも少なくありません。そのため、話題性だけで飛びつくと、高値圏で購入してしまう「高値掴み」のリスクがあります。


特に、

  • SNSや掲示板で急に話題になった銘柄

  • 連日の急騰後に出来高だけが膨らんでいる銘柄

は、利益確定売りが出やすい局面でもあるため、エントリータイミングには注意が必要です。


3.ボラティリティ拡大時の注意点

出来高が急増している銘柄は、値動き(ボラティリティ)が大きくなりやすいという特徴があります。短時間で大きな利益を狙える一方で、想定以上の損失が出る可能性も高まります。


特に、

  • 値幅制限付近まで急騰・急落している銘柄

  • 材料の真偽が不透明な銘柄

では、逆指値(損切り注文)が滑ることもあり、リスク管理を徹底する必要があります。


4.短期売買向けか中長期向けかの見極め

出来高ランキング銘柄は、多くの場合短期資金が中心となって動いています。そのため、すべての銘柄が中長期投資に適しているわけではありません。

  • 短期売買向け

    → テーマ性が強く、出来高が急増している銘柄

  • 中長期向け

    → 業績改善や構造的成長が背景にあり、出来高が安定して増えている銘柄


自分の投資スタイルに合っているかを意識し、出来高の勢いだけで判断しないことが、失敗を防ぐポイントになります。


よくある質問(FAQ)

Q1. 出来高と売買代金の違いは?

出来高は「売買が成立した株数」、売買代金は「売買金額(株価×株数)」を指します。


例えば、株価100円の銘柄が100万株取引されると、出来高は100万株、売買代金は1億円になります。


  • 出来高:取引の活発さ・参加者の多さを見る指標

  • 売買代金:どれだけ大きな資金が動いたかを見る指標


低位株は出来高が多くても売買代金が小さい場合があり、本格的な資金流入かどうかを判断するには両方を見ることが重要です。


Q2. 出来高が少ない株は避けるべき?

一概に避ける必要はありませんが、注意は必要です。


出来高が少ない銘柄は、以下のリスクがあります。

  • 売りたいときに売れない(流動性リスク)

  • 少ない売買で株価が大きく動く

  • 想定外の価格で約定する可能性

短期売買では不利になりやすい一方、中長期投資では業績や成長性重視で選ばれるケースもあります。


投資スタイルに応じて、出来高の多寡を判断することが大切です。


Q3. 出来高はどの時間帯を見るべき?

出来高は時間帯ごとに特徴があります。


  • 寄り付き(9:00前後)

    → 夜間ニュースや海外市場の影響が反映され、出来高が最も増えやすい

  • 前場引け前・後場寄り

    → 機関投資家や短期資金の動きが出やすい

  • 引け前(14:30以降)

    → 大口の調整やポジション整理が入りやすい


特に寄り付き直後の出来高急増は、その日の主役銘柄を見つけるヒントになります。


Q4. 出来高ランキングは何時に更新される?

多くの証券サイトでは、取引時間中はリアルタイムまたは数分遅れで更新されます。


  • 取引時間中:随時更新

  • 大引け後(15:00以降):当日確定のランキングとして反映


デイトレードでは場中の変化を見ることが重要ですが、分析目的なら大引け後の確定データを見る方が信頼性は高いといえます。


結論:日本株出来高ランキングから分かること

日本株出来高ランキングを見ることで、今どの銘柄やテーマに市場の関心が集まっているのかを把握できます。株価の動きだけでなく、出来高を確認することで、相場の背景にある資金の流れが見えてきます。


特に出来高の急増は、短期資金が活発に動いているサインであり、相場の転換点や値動き拡大の前兆となることもあります。ただし、勢いだけで判断すると高値掴みにつながる可能性もあります。


そのため、出来高ランキングは「儲かりそうな銘柄探し」ではなく、感情に流されず、市場データとして冷静に活用することが重要です。株価や他の指標と組み合わせて見ることで、より精度の高い判断につながります。


免責事項:この資料は一般的な情報提供のみを目的としており、信頼できる財務、投資、その他のアドバイスを意図したものではなく、またそのように見なされるべきではありません。この資料に記載されている意見は、EBCまたは著者が特定の投資、証券、取引、または投資戦略が特定の個人に適していることを推奨するものではありません。