公開日: 2026-07-28
更新日: 2026-07-28
アップルの時価総額がNvidiaを上回ったのは7月27日のことだが、その要因はほぼすべてNvidiaによるものだった。Nvidiaの株価は約5%下落したのに対し、アップルの株価は約1%しか上昇しなかった。アップルは既に2026年をかけて差を縮めてきたため、Nvidiaの株価下落は、ゼロからの変化ではなく、既に進行していた変化を完結させたに過ぎない。
アップルが本当にこのタイトルにふさわしいかどうかは、7月30日に発表される第3四半期決算で明らかになるだろう。その決算によって、アップル自身の業績がリードの根拠となっているのか、それとも単にNVIDIAの不振によるものなのかが分かるはずだ。
主なポイント
アップルの時価総額がNvidiaを上回った7月27日の終値で、1株あたり336.91ドルの過去最高値を記録し、時価総額は約4兆9300億ドルとなり、約4兆8000億ドルのNvidiaを上回った。
Appleが直近に発表した四半期決算では、売上高が17%増加、 iPhoneの売上高が22%増加、サービス部門の粗利益率が76.7%となった。
アップルは2026年度上半期に360億ドルを投じて1億3500万株を自社株買いし、発行済み株式数の減少により四半期当たりの1株当たり利益(EPS)成長率が約2.5パーセントポイント上昇した。
アップルはAI専用の予算を公表していない。7月30日の決算発表を前に、上半期の設備投資は28%減少したが、研究開発費は33%増加した。

Nvidiaの株価が5%下落したことで、Appleが再び1位に返り咲いた。
最終的な数字を見ると、アップル株が劇的に上昇することなく企業ランキングが変動した理由がわかる。
| 測定 | りんご | NVIDIA |
|---|---|---|
| 7月27日の移動 | 約+1% | 約-5% |
| 終値 | 336.91ドル | 196.51ドル |
| 市場価値 | 約4兆9300億ドル | 約4兆8000億ドル |
Nvidiaの7月27日の終値は196.51ドルであることが確認されている。時価総額は約4兆8000億ドルとされているが、これは報告されている推定値が発行済み株式数によって異なるためである。
アップルは既にその差を縮めていた。 2026年の株価は7月27日までに22%以上上昇し、7月中はナスダック100指数を大きく上回っていた。Nvidiaの株価下落が、アップルの時価総額がNvidiaを上回ったことを完全に決定づけた。しかし、アップルの株価上昇の全てはNvidiaの株価下落によるものではない。
iPhoneとサービスの力強い成長がすでにアップルの株価を押し上げていた
アップルが直近に発表した四半期決算は、7月27日のNvidia株の急落前に、確かな収益面での支えとなった。売上高は17%増の1111億8000万ドル、純利益は19%増の295億8000万ドル、希薄化後1株当たり利益は22%増の2.01ドルとなった。
最も大きな貢献をしたのはiPhoneだった。AppleのiPhone売上高は22%増の569億9000万ドルとなり、Appleの中核事業であるハードウェア事業が、時価総額の反転以前から加速していたことが示された。Appleは第2四半期の業績見通しで、iPhoneの需要を注目すべき指標として挙げていたが、今回の結果はその期待に応えるものとなった。
サービス事業は、より収益性の高い層を上乗せした。Appleのサービス事業の売上高は16%増の309億8000万ドルとなり、粗利益率は76.7%に達した(製品事業は38.7%)。App Store、広告、クラウドサービスが牽引するサービス事業の売上高は、ハードウェア事業に比べて売上原価がはるかに低い。76.7%という粗利益率は、製品事業の38.7%のほぼ2倍であり、Apple全体の粗利益率を49.3%に押し上げるのに貢献した。これが、アップルの時価総額がNvidiaを上回った背景にある収益力の実態である。
AppleはAIへの投資方法を他社とは異なる方法で行っている
AppleはAIへの投資額を個別に公表していないため、入手可能な数字はAI予算の総額ではなく、支出の構造を示しているに過ぎない。
2026会計年度上半期における不動産および設備投資額は、前年同期比28%減の43億4000万ドルとなった。
研究開発費は同期間で33%増加し、223億1000万ドルとなった。3月期には34%増加した。
Appleは、自社所有のAIデータセンターへの依存度を下げ、研究、ソフトウェア、人材、外部インフラへの依存度を高めているようだ。
Appleは、AI戦略によって生み出された総コストや総収益を公表していない。
Appleは、大規模なAIデータセンターネットワークを構築している企業に比べて、インフラへの依存度が低いように見える。これらの数字は、インフラへの依存度が低いAIモデルと一致するが、AppleはAIへの支出が研究開発、クラウド契約、自社インフラのいずれにどれだけ充てられているかを判断するのに十分な詳細情報を開示していない。
自社株買いはEPS成長率を約2.5ポイント押し上げた
アップルは2026会計年度上半期に360億ドルを投じて1億3500万株を自社株買いした。3月期の加重平均希薄化後株式数は前年同期比で2.2%減少した。
発行済み株式数の減少により、希薄化後1株当たり利益(EPS)は純利益よりも速いペースで増加した。純利益は19.4%増加したが、希薄化後EPSは21.8%増加した。アップルが公表した純利益と希薄化後株式数に基づくと、株式数の減少はEPS成長率を約2.5パーセントポイント押し上げたことになる。
自社株買いはEPS(1株当たり利益)の成長を押し上げたものの、アップルが4兆9300億ドルの企業価値を達成するには、株価の上昇と収益の増加が依然として必要だった。自社株買いは支援策にはなったが、それだけでアップルの時価総額がNvidiaを上回ったわけではない。
7月30日は収益テストの日
アップルは、7月30日(木)午後5時(米国東部時間)に、第3四半期決算について発表する予定だ。時価総額トップの同社は、直近に4つの試練に直面することになる。
iPhoneの売上高は、前四半期の22%の成長が持続的な需要を反映したものだったのか、それとも一時的な製品タイミングによるものだったのかを明らかにするだろう。
サービス事業の収益と利益率は、アップルの収益構成の中で最も収益性の高い部分を試すことになるだろう。成長率の鈍化や利益率の低下は、企業価値を支える主要な要素を失うことになる。
AIの導入には、測定可能な進捗状況が不可欠である。将来の可能性に関する漠然とした約束よりも、製品の使用状況、アップグレード需要、あるいはより明確なAIコストといった証拠の方が重要だろう。
9月期の業績見通しによって、現在の予想が報告期間以降も継続するかどうかが決まる。前四半期の好調さは、見通しが悪化した場合の保護策としては限定的である。
時価総額が5兆ドルに迫る中、通常の業績予想を上回るだけでは不十分かもしれない。アップルは、NVIDIAの株価暴落に頼ることなく、時価総額トップの座を維持できることを示すに足る、力強い業績とガイダンスを示す必要がある。
よくある質問
アップルはなぜNvidiaを追い抜いたのか?
7月27日、アップル株は約1%上昇した一方、NVIDIA株は5%下落した。アップル株のそれまでの上昇で既に差は縮まっており、NVIDIA株の下落によってアップルの時価総額がNvidiaを上回った形となった。
アップルの企業価値はすでに5兆ドルに達しているのだろうか?
いいえ。アップルの時価総額は7月27日時点で約4兆9300億ドルだった。発行済み株式数が変わらないと仮定すると、約1.4%の上昇が必要となる。
アップルはAIへの投資を減らしたのか?
アップルは不動産や設備への支出を減らしたが、研究開発費は33%増加した。同社のAIモデルはインフラへの依存度が低いように見えるが、AIへの総支出額は公表されていない。
アップルはいつ決算を発表するか?
アップルは7月30日に第3四半期決算を発表し、同日午後5時(米国東部時間)に電話会議を開催する予定だ。
Nvidiaは再びAppleを追い抜くことができるだろうか?
はい。アップルのリードは時価総額のわずか3%程度に過ぎない。業績の低迷、NVIDIAの株価回復、あるいはその両方によって、順位はあっという間に逆転する可能性がある。
アップルは決算発表後も首位の座を維持できるのか?
アップルの時価総額がNvidiaを上回ったのは、2つの要因が相まって生まれた結果である。1つはiPhoneとサービス事業の成長に基づく確かな収益回復、もう1つは、資本集約型のAI投資よりも安定したキャッシュフローを重視する市場環境だ。7月27日のNvidiaの5%下落は、この変化を決定づけたものであり、Nvidia自身が変化を生み出したわけではない。7月30日時点でiPhoneの需要、サービス事業の利益率、業績見通しが維持されれば、アップルはより強固な財務基盤の上に世界で最も価値のある企業としての地位を確固たるものにするだろう。もしこれらの数値が下がれば、Nvidiaは再び歴史的な株価上昇を起こさなくても、その座を奪還できるだろう。