公開日: 2026-08-23
再生可能エネルギー株とは、太陽光・風力・水力・地熱・バイオマスなど、再生可能エネルギーの発電や関連設備・サービスを手掛ける企業の株式を指します。発電会社だけでなく、太陽光パネルや蓄電池、送電設備、発電所の建設・運営などを手掛ける企業も含まれます。IEAによると、太陽光発電は世界の再生可能エネルギー拡大をけん引しており、2026年6月時点でも設備容量・発電量の拡大が続いています。
投資対象として見る場合、単に「再エネ関連」というだけでなく、発電容量の拡大、売電収入、設備投資負担、蓄電池事業、政策支援などを確認することが重要です。特に日本では、政府のGX政策やエネルギー基本計画を背景に、再エネの導入拡大が中長期的なテーマとなっています。
つまり、再生可能エネルギー株は「脱炭素」というテーマだけでなく、電力需要の増加、蓄電池、送電網などの成長分野と結び付けて見ることがポイントです。

2026年に再生可能エネルギー株が注目される最大の理由は、世界的な再エネ設備の拡大が続いていることです。IEAによると、2025年の世界の再エネ設備容量の新規追加は過去最高の800GWに達し、前年比16%増加しました。そのうち太陽光発電が75%を占め、太陽光を中心とした成長が続いています。
IEAは2025~2030年の世界の再エネ発電容量が約4.600GW増加すると予測しており、太陽光がその約8割を占める見通しです。2026年の太陽光発電量も前年比で約600TWh増加すると予想されており、関連企業への投資機会が広がっています。
再エネの普及に伴い、発電量の変動を吸収する蓄電池や送電網への投資も重要になっています。2025年の世界の蓄電池容量の新規追加は約110GWと、前年比約40%増加しました。
日本政府は2040年度の電源構成で、再生可能エネルギーを40~50%程度まで引き上げる目標を掲げています。2023年度の再エネ比率22.9%から大幅な拡大を目指しており、太陽光や風力だけでなく、蓄電池・系統整備など関連分野にも中長期的な需要が期待されます。
このため2026年の再生可能エネルギー株は、「再エネ発電」だけでなく、「太陽光+蓄電池+送電網」という電力インフラ全体の成長テーマとして見ることが重要です。
2026年の再生可能エネルギー市場では、太陽光発電の拡大に加え、蓄電池や送電網など「再エネを安定的に利用するためのインフラ」が重要な投資テーマになっています。
IEAは2025~2030年に世界の再生可能エネルギー発電容量が約4.600GW増加し、その約80%を太陽光発電が占めると予測しています。2026年以降も太陽光が再エネ市場の成長をけん引するとみられます。
太陽光や風力は天候によって発電量が変動するため、蓄電池や送電網の整備が欠かせません。実際、2026年には中国などで系統容量の不足による再エネ電力の出力抑制が問題となっており、発電設備だけでなく電力インフラへの投資が重要になっています。
風力発電も中長期的な成長が期待されます。IEAは2025~2030年の陸上風力の新規容量が過去5年間と比べ45%増加すると予測しています。一方、資材価格やサプライチェーン、許認可、系統接続などが課題となっています。
AIやデータセンターの普及によって電力需要が増加するなか、安定した電力を確保する手段として再エネへの関心も高まっています。IEAは2030年まで世界の電力需要増加の9割超を再エネが賄うと予測しており、電力需要の増加と再エネ投資が同時に進む可能性があります。
2026年の再エネ株を見る際は、「太陽光・風力」だけでなく、「蓄電池・送電網・電力インフラ」まで含めて成長性を判断することがポイントです。
2026年は、再エネ発電会社だけでなく、蓄電池・電力インフラ・バイオマスなど、再エネの普及を支える企業にも注目が集まっています。特に日本では電力需要の増加を見据え、蓄電池や送電網の整備が政策上も重要になっています。
太陽光・バイオマス・風力などを手掛ける代表的な再エネ関連株です。ただし、2027年3月期第1四半期は売上収益が前年同期比5.8%減、営業利益も68.4%減となっており、発電所の定期点検など一時的な要因も含めて業績回復を確認する必要があります。
太陽光発電を中心に、近年は蓄電所事業にも力を入れています。2026年8月期第3四半期は売上高293.4億円、経常利益33.99億円となり、経常利益は前年同期比114.4%増と大きく伸びました。再エネ発電に加えて蓄電池需要を取り込める点が注目ポイントです。
バイオマス発電を主力とし、電力小売や蓄電池などにも事業領域を広げています。2027年3月期第1四半期は最終損益が8.5億円の黒字となり、前年同期の赤字から改善しました。バイオマス発電と電力事業の収益改善が今後の焦点です。
再生可能エネルギー市場は中長期的な成長が期待される一方、金利・政策・系統制約・設備コストなどによって企業業績や株価が大きく変動する点には注意が必要です。
金利上昇による収益圧迫
再エネ発電所は建設時に大きな設備投資が必要になるため、金利上昇は資金調達コストの増加につながります。特に借入比率の高い企業では、金利上昇によって利益や投資計画が圧迫される可能性があります。2026年も高金利やインフレが再エネプロジェクトの採算性を左右する重要なリスクとされています。
系統制約と出力抑制
太陽光や風力の導入が急速に進む一方、送電網の整備が追いつかなければ、発電できる電力を送れない出力抑制(カーテイルメント)が増える可能性があります。実際、2026年上半期の中国では約360TWhの再エネ電力が出力抑制の対象となり、前年同期から49%増加しました。日本を含む各国でも系統制約が課題になっています。
政策・制度変更リスク
再エネ事業はFIT・FIP制度や補助金、税制優遇など政策の影響を受けやすい特徴があります。制度変更によって新規案件の収益性が低下したり、企業の投資計画が変更されたりする可能性があります。したがって、銘柄選びでは政策支援だけに依存していないかを確認することが重要です。
建設費・資材価格の上昇
太陽光パネル、風力発電設備、蓄電池、送電設備などの価格や、輸送・人件費の上昇もリスクです。特に大型プロジェクトでは、建設期間が長くなるほどコスト上昇の影響を受けやすくなります。
発電量の変動と電力価格
太陽光や風力は天候によって発電量が変動します。さらに、再エネ発電が集中する時間帯には電力価格が低下し、売電収入が想定を下回る可能性もあります。そのため、蓄電池の保有状況や長期売電契約(PPA)の有無も重要なチェックポイントです。
再生可能エネルギー市場は成長が続いていますが、市場全体の成長=すべての関連企業の利益増加ではありません。IEAによると、2025~2030年の世界の再エネ設備容量は約4.600GW増加する見通しですが、政策変更や資金調達、系統接続などの問題も残っています。銘柄選びでは、発電量だけでなく売電契約、利益率、設備投資負担、負債などを確認することが重要です。
再エネ関連企業でも、発電所を保有・運営する企業と、太陽光パネルや設備、建設などを提供する企業では収益構造が異なります。発電事業者は長期的な売電収入を得やすい一方、金利や設備投資の影響を受けやすくなります。一方、設備メーカーは市場拡大の恩恵を受けやすいものの、価格競争による利益率低下には注意が必要です。実際、IEAは太陽光パネルの供給過剰によって中国メーカーの価格が2023年以降60%超下落し、主要メーカーの利益率が悪化していると指摘しています。
再エネ市場の成長期待が高くても、株価がすでに将来の成長を織り込んでいれば、上値余地は限定される可能性があります。PERやPBRだけでなく、売上高・営業利益の成長率、営業利益率、フリーキャッシュフロー、有利子負債などを合わせて確認することが大切です。特に設備投資が大きい企業では、利益だけでなくキャッシュフローを見ることが重要です。
今後は「発電設備を増やす」だけでなく、発電した電力を貯めて安定的に送るインフラへの投資が重要になります。2025年の世界の蓄電池容量の新規追加は約110GWと前年比約40%増加しました。また、2025~2030年には再エネ発電量が大きく増える見通しで、系統の柔軟性や送電網の整備が課題となっています。
そのため、再エネ株を探す際には、太陽光・風力だけでなく、蓄電池、送電設備、電力管理システムなどにも投資対象を広げることがポイントです。
短期的な株価は、再エネ市場の長期成長よりも決算内容、政策変更、金利、資材価格、プロジェクトの進捗などに反応しやすくなります。特に再エネ事業は資金調達額が大きいため、金利上昇は企業の採算性に影響する可能性があります。また、IEAも2025~2030年の再エネ成長見通しを政策・市場環境の変化を受けて前年予測から5%下方修正しており、政策リスクも無視できません。
太陽光、風力、バイオマスなどの発電事業や、関連設備・蓄電池・電力インフラを手掛ける企業の株式です。
世界的な導入拡大に加え、AIによる電力需要増加も追い風です。ただし金利や政策、系統制約などのリスクもあります。
売上高や営業利益だけでなく、発電容量、設備投資、有利子負債、キャッシュフローなどを確認することが重要です。
太陽光の導入拡大に加えて、出力変動や系統制約への対応から蓄電池の重要性が高まっています。
再生可能エネルギー市場は、太陽光や風力の導入拡大を背景に、今後も中長期的な成長が期待されます。特に2026年は、発電設備だけでなく蓄電池や送電網などの電力インフラが重要な成長テーマになっています。
日本でも再エネ比率を引き上げる政策が進んでおり、関連企業には中長期的な需要拡大が期待されます。一方、レノバやウエストHDなどの銘柄については、再エネ関連という理由だけで判断せず、業績、財務状況、発電資産、蓄電池事業などを個別に確認することが重要です。
また、投資判断では成長性だけでなく、金利上昇、政策変更、建設コスト、系統制約、電力価格などのリスクも考慮する必要があります。実際の売買では、これらの要因に加えて株価トレンドや出来高、バリュエーションなどを総合的に確認できる市場分析ツールを活用すると、より客観的な投資判断につなげやすくなります。