公開日: 2026-01-17
近年、日本の個人投資家の間で米国株投資への関心が急速に高まっています。その背景には、米国市場が世界最大規模であり、Apple・Microsoft・Amazon など、長期的に成長を続けてきた企業が多く上場している点があります。イノベーションを軸に利益成長を続ける企業が多いことは、安定した資産形成を目指す投資家にとって大きな魅力です。
一方、日本株と比較すると、米国株は市場規模・上場企業数ともに圧倒的に大きく、成長重視の企業が多いという特徴があります。また、株主還元に積極的な企業が多く、配当や自社株買いを通じて株主価値を高める姿勢も明確です。
本記事では、日本に住みながら米国株投資を始めるために必要な知識として、米国株の買い方、証券口座の選び方、為替や税金の注意点、そして日本人投資家に適した運用方法をわかりやすく解説します。これから米国株投資を検討している方が、最初の一歩を踏み出せる内容を目指します。
日本で米国株投資は可能?基本知識を整理

1.日本居住者でも米国株を買える理由
日本に住んでいても米国株投資は問題なく可能です。現在は多くの日本の証券会社が米国株取引に対応しており、日本の証券口座を通じて米国市場に直接注文を出せる仕組みが整っています。
実際の売買や決済は証券会社が現地市場と連携して行うため、投資家自身が米国で口座を開設する必要はありません。日本の法律・金融規制の枠内で、円資金から米国株投資を行える点が大きな特徴です。
2.米国株投資の主な方法
① 個別株投資
米国に上場している企業の株式を直接購入する方法です。
Apple、Microsoft、NVIDIAなど、世界的に影響力のある企業へ直接投資できるため、企業の成長をそのままリターンに反映させやすいのが特徴です。一方で、銘柄選択や業績分析が必要となり、値動きの変動も比較的大きくなります。
② ETF(米国株ETF)
ETFは、複数の銘柄をまとめて投資できる金融商品です。
S&P500やNASDAQ100などの指数に連動するETFを活用すれば、1銘柄で分散投資が可能になります。個別株に比べてリスクを抑えやすく、初心者や長期投資を目的とする投資家に適した手段といえます。
3.米国株と日本株の取引ルールの違い
米国株と日本株では、いくつか重要な違いがあります。
まず取引時間です。米国市場は日本時間の夜間に取引が行われるため、仕事後に取引しやすい反面、リアルタイムでの値動き管理が難しい場合もあります。
次に売買単位の違いです。日本株は原則100株単位ですが、米国株は1株から購入可能な銘柄が多く、少額から投資を始めやすい特徴があります。
さらに決済通貨の違いも重要です。米国株は米ドル建てで取引されるため、株価変動に加えて為替変動の影響も受けます。この点は、日本株投資にはない特徴として理解しておく必要があります。
米国株を買うために必要なもの
米国株投資を始めるために、特別な準備は多くありません。日本在住者であれば、以下の3点を押さえておけばスムーズにスタートできます。
1.米国株対応の証券口座
まず必要なのが、米国株取引に対応した証券口座です。日本の主要なネット証券では、国内株と同じ口座内で米国株を取引できます。新たに海外口座を開設する必要はなく、日本の証券会社を通じて手続きが完結する点が特徴です。
2.外貨(米ドル)についての考え方
米国株は米ドル建てで取引されます。そのため、円を米ドルに両替してから購入するか、円のまま注文するかを選ぶことになります。
為替レートは投資成果に影響するため、「円高時に両替する」「長期投資なら為替変動を気にしすぎない」といった基本的な考え方を持っておくことが大切です。
3.投資目的・運用期間の整理(短期/長期)
米国株を買う前に、何のために投資するのかを明確にしておく必要があります。
短期で値上がり益を狙うのか、長期で成長や配当を積み上げるのかによって、選ぶ銘柄や運用方法は大きく変わります。特に米国株は長期保有との相性が良いため、自分の投資スタイルを事前に整理しておくことが重要です。
日本で米国株の買い方と具体的な手順
1. 米国株対応の証券会社を選ぶ
日本で米国株を買う場合、証券会社選びが最初の重要ステップになります。
証券会社を選ぶ際は、売買手数料・取扱銘柄数・為替コストを重点的に確認しましょう。特に米国株は為替が絡むため、為替手数料の差が長期的なリターンに影響します。また、ETFや成長株など、自分が投資したい銘柄を十分に取り扱っているかも重要な判断基準です。
例えば、EBC Financial GroupなどのブローカーはFX(外国為替取引)やCFD(差金決済取引)を中心に、通貨ペア・商品・株価指数など幅広い金融商品を扱っています。同時に、米国株投資銘柄を用意しております。顧客資産は分別管理され、複数の規制当局の監督下で運営されているとされています。

2. 証券口座の開設と初期設定
証券会社を決めたら、次は口座開設です。
多くの日本の証券会社では、オンラインで申し込みから本人確認まで完結します。通常、数日〜1週間程度で取引が可能になります。
口座開設後は、米国株取引の利用申請を行います。これは追加の同意手続きのようなもので、数分で完了するケースがほとんどです。
あわせて、外貨決済か円貨決済かの設定を行います。外貨決済は事前に米ドルを用意して取引する方法、円貨決済は円のまま注文し自動で両替される方法です。自分の運用スタイルに合った決済方法を選びましょう。
3. 米ドルへの両替方法
米国株投資では、為替手数料が実質的なコストになります。一般的に、円を米ドルに両替する際には、証券会社ごとに一定のスプレッド(手数料)が設定されています。
円貨決済は手軽ですが、取引ごとに為替手数料が発生します。一方、外貨決済はまとめて両替できるため、売買回数が多い場合はコストを抑えやすくなります。
両替のタイミングについては、「円高局面で米ドルを用意する」「長期投資ならタイミングを過度に気にしない」といった考え方が一般的です。為替を完璧に予測することは難しいため、無理のない方法を選ぶことが重要です。
4. 実際の注文方法
準備が整ったら、いよいよ米国株の注文です。
注文方法には、成行注文と指値注文があります。成行注文はすぐに取引が成立しやすい一方、価格が想定より不利になる場合があります。指値注文は価格を指定できるため、落ち着いて取引したい投資家に向いています。
また、米国市場は日本時間の夜に開場します。夏時間と冬時間で取引時間が変わる点も、日本株との大きな違いです。
注文が約定した後は、取得単価・手数料・保有数量を必ず確認しましょう。これらを把握しておくことで、その後の運用判断や売却タイミングを考えやすくなります。
米国株投資でよく使われる商品・銘柄タイプ
米国株市場には多様な投資商品があり、投資目的やリスク許容度に応じて選択肢を広げることができます。ここでは、日本の個人投資家が特によく活用する代表的な商品・銘柄タイプを整理します。
1.高配当株
高配当株とは、安定した配当を継続的に支払っている企業の株式を指します。米国では、長年にわたり増配を続けている企業が多く、インカム収入を重視する投資家に人気があります。
公益、生活必需品、エネルギーなどの成熟した業種に多く、株価の値動きが比較的穏やかな点が特徴です。定期的な配当収入を得ながら、長期で保有する戦略に向いています。
2.グロース株(成長株)
グロース株は、売上や利益の高い成長が期待される企業の株式です。IT、半導体、AI、クラウド関連などの分野に多く、株価の上昇余地が大きい反面、値動きは大きくなりやすい傾向があります。
短期的な業績変動に左右されやすいため、価格変動リスクは高めですが、長期的に成長が続けば大きなリターンを狙える点が魅力です。値上がり益を重視する投資家に適しています。
3.インデックスETF(S&P500、NASDAQなど)
インデックスETFは、株価指数に連動する運用成果を目指すETFです。S&P500やNASDAQ100に連動するETFを購入することで、米国市場全体や主要企業群にまとめて投資できます。
個別銘柄選択の手間を減らし、分散効果を高められるため、初心者や長期投資志向の投資家に特に人気があります。定期的に買い増す積立投資とも相性が良い商品です。
4.セクターETFの活用
セクターETFは、特定の業種やテーマに特化したETFです。テクノロジー、ヘルスケア、金融、エネルギーなど、将来性のある分野に集中的に投資できます。
市場全体よりも高い成長を狙える一方で、特定分野に偏るためリスクも高くなります。インデックスETFと組み合わせて、ポートフォリオの一部として活用するのが一般的です。
米国株投資のメリットとデメリット

米国株投資には大きな魅力がある一方で、日本株にはない注意点も存在します。ここでは、日本在住の個人投資家の視点から、メリットとデメリットを整理します。
メリット
1.世界最大の株式市場に投資できる
米国株式市場は、時価総額・流動性ともに世界最大規模を誇ります。NYSE(ニューヨーク証券取引所)やNASDAQには、グローバル経済を牽引する企業が数多く上場しており、1つの国への投資でありながら、実質的には世界経済全体への投資に近い側面を持ちます。
市場参加者が多く、売買が活発なため、流動性が高く売買しやすい点も大きな利点です。
2.成長企業が多い
米国市場には、IT、AI、半導体、クラウド、バイオなど、成長分野の中心となる企業が集中しています。新しいビジネスモデルを積極的に取り入れ、利益成長を株価に反映させやすい企業文化も特徴です。
日本株と比べると、株主価値の最大化を強く意識する企業が多く、株価成長を重視した投資がしやすい環境といえます。
3.長期投資との相性が良い
米国株は、長期的に見て右肩上がりの成長を続けてきた歴史があります。配当を出しながら成長を続ける企業や、増配を長年継続する企業も多く、長期保有による資産形成と非常に相性が良い市場です。
インデックスETFを活用すれば、個別企業の分析に時間をかけなくても、長期で安定した運用を目指すことが可能です。
デメリット・リスク
1.為替変動リスク
米国株は米ドル建てで取引されるため、株価が上昇しても円高が進めば、円ベースの利益が減少する可能性があります。逆に円安時には為替差益が得られることもありますが、為替の影響を完全にコントロールすることはできません。
そのため、短期的な為替変動に振り回されない中長期視点が重要になります。
2.日本株より情報量が多く判断が難しい
米国株は企業数が非常に多く、開示情報やニュース、アナリストレポートの量も膨大です。そのため、情報収集に慣れていないと、何を基準に判断すべきか迷いやすいという側面があります。
特に英語情報が中心となるケースも多いため、初心者は指数連動型ETFなど、シンプルな商品から始めるのが現実的です。
3.取引時間の違いによる管理の難しさ
米国市場は日本時間の夜間に取引されます。仕事や睡眠時間と重なるため、リアルタイムで相場を確認しづらい点はデメリットです。
ただし、長期投資を前提とする場合は、日々の値動きを細かく追う必要はなく、指値注文や定期的なチェックを活用することで、無理のない運用が可能です。
日本から米国株投資を展開する運用戦略
日本在住の投資家が米国株投資を成功させるためには、短期的な値動きよりも中長期視点の運用戦略を軸に考えることが重要です。ここでは、実践しやすく再現性の高い運用の考え方を整理します。
1.長期保有を前提とした戦略
米国株投資の最大の強みは、長期的な企業成長を取り込みやすい点にあります。米国企業は利益成長を重視し、株価に反映されやすい傾向があるため、短期売買を繰り返すよりも、優良企業や指数を長期で保有する戦略が有効です。
日々の値動きに一喜一憂せず、決算内容や中長期の成長ストーリーを重視することで、為替変動や短期的な調整局面にも冷静に対応しやすくなります。
2.分散投資の考え方(銘柄・セクター・ETF)
米国株投資では、分散投資を意識することがリスク管理の基本です。
銘柄分散:1社に資金を集中させず、複数企業に分ける
セクター分散:IT、ヘルスケア、金融、生活必需品など異なる業種を組み合わせる
商品分散:個別株とETFを併用する
特に、インデックスETFを土台にし、その上で成長株や高配当株を組み合わせる方法は、日本の個人投資家にとって取り入れやすい戦略です。
3.定期積立・スポット購入の使い分け
米国株投資では、購入タイミングの分散も重要です。
定期積立は、毎月や毎週など一定額で投資する方法で、価格変動リスクを平準化できます。相場の上下を気にしすぎず、長期的に資産を積み上げたい投資家に向いています。
一方、スポット購入は、市場の調整局面や割安と判断したタイミングでまとめて投資する方法です。ある程度の相場判断が必要ですが、リターンを高めやすい特徴があります。
多くの投資家は、定期積立を基本にしつつ、余裕資金でスポット購入を組み合わせる形を採用しています。
4.日本株とのポートフォリオ組み合わせ
日本在住者にとっては、日本株と米国株を組み合わせた運用も現実的な選択肢です。日本株は為替リスクがなく、情報収集もしやすい一方、米国株は成長性に強みがあります。
例えば、
日本株:安定配当・内需関連
米国株:成長株・インデックスETF
といった形で役割を分けることで、地域分散と通貨分散の両方を実現できます。これにより、特定の国や市場環境に依存しすぎない、安定した資産運用を目指すことができます。
よくある質問(FAQ)
Q1. 日本に住んでいても米国株は本当に買えますか?
はい、買えます。日本の多くの証券会社が米国株取引に対応しており、日本の証券口座を通じて米国市場に直接注文できます。海外で口座を開設する必要はなく、日本語の画面で取引できるため、初心者でも安心です。
Q2. 米国株は少額から投資できますか?
可能です。米国株は1株単位で購入できる銘柄が多いため、数万円程度から投資を始められます。高額な銘柄でも、ETFを活用すれば少額で分散投資が可能です。
Q3. 円のままでも米国株を買えますか?
証券会社によっては円貨決済が利用でき、円のまま米国株を購入できます。ただし、その場合は自動で米ドルに両替され、為替手数料が発生します。コストを抑えたい場合は、事前に米ドルへ両替する外貨決済も検討するとよいでしょう。
Q4. 米国株投資の税金はどうなりますか?
米国株の配当金には、米国で源泉課税が行われた後、日本でも課税対象となります。ただし、確定申告を行うことで外国税額控除を利用できる場合があります。売却益については、日本の株式と同様に課税されます。
Q5. 米国株と日本株はどちらを優先すべきですか?
どちらが正解ということはありません。日本株は情報収集しやすく為替リスクがない一方、米国株は成長性に強みがあります。多くの投資家は、日本株と米国株を組み合わせて分散投資を行っています。
Q6. 米国株投資は初心者でも向いていますか?
向いていますが、最初はシンプルな商品から始めるのがおすすめです。個別株よりも、S&P500などに連動するインデックスETFを中心にすることで、リスクを抑えながら米国市場全体に投資できます。
Q7. 取引時間が夜でも問題ありませんか?
米国市場は日本時間の夜に開場しますが、長期投資であれば常に相場を見る必要はありません。指値注文や定期的なチェックを活用すれば、日中に取引しなくても十分に運用可能です。
結論|日本で米国株の買い方
日本からでも、米国株投資は証券口座を開設すれば比較的簡単に始めることができます。個別株やETFを通じて、世界最大の株式市場に投資できる点は、日本の個人投資家にとって大きな魅力です。
初心者が最初にやるべきことは、米国株対応の証券会社を選び、少額から取引を始めることです。いきなり多くの銘柄に手を出すのではなく、インデックスETFなど分散効果の高い商品から経験を積むことで、無理なく投資に慣れていくことができます。
米国株投資では、短期的な値動きよりも、長期視点で市場や企業の成長を取り込む姿勢が重要です。為替変動や一時的な調整局面に惑わされず、継続的に投資を続けることが、安定した資産形成につながります。
免責事項:この資料は一般的な情報提供のみを目的としており、信頼できる財務、投資、その他のアドバイスを意図したものではなく、またそのように見なされるべきではありません。この資料に記載されている意見は、EBCまたは著者が特定の投資、証券、取引、または投資戦略が特定の個人に適していることを推奨するものではありません。