日経平均株価の年末予想、7万5000円は現実的?企業業績とAI相場から2026年末を徹底分析
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日経平均株価の年末予想、7万5000円は現実的?企業業績とAI相場から2026年末を徹底分析

著者: 高橋健司

公開日: 2026-08-21   
更新日: 2026-08-21

2026年8月21日、日経平均株価は6万6,008円45銭まで下落したものの、8月中旬には6万9,000円台を回復するなど、年末に向けて再び上昇余地を意識する展開となっています。


一方、証券会社の2026年末予想では7万5,000円前後が中心となる一方、9万円という強気シナリオも存在します。


そこで本記事では、最新の株価水準、企業業績、AI・半導体需要、為替、金利、海外投資家の需給などから、日経平均株価の年末予想をシナリオ別に分析します。

日経平均株価の年末予想、7万5000円は現実的?企業業績とAI相場から2026年末を徹底分析

2026年8月21日時点の日経平均株価の現状

2026年8月21日の日経平均株価は前日比200円43銭安の6万6,016円36銭と反落しました。前日の8月20日は890円高の6万6,216円79銭まで急反発していただけに、その反動も意識される一日となりました。


朝方は米国株安や原油高を受けて売りが先行し、日経平均は一時859円安の6万5,357円まで下落しました。その後は押し目買いが入り、6万6,000円近辺まで戻して取引を終えています。

項目 2026年8月21日
日経平均終値 66,016円36銭
前日比 -200円43銭(-0.30%)
日中安値 約65,357円
東証プライム売買代金 約7兆9,134億円
TOPIX 小幅続伸
8月17日終値 69,220円25銭
6月25日史上最高値 72,366円34銭

足元では、8月19日に2,134円安となった後、20日に890円高、21日に200円安と、非常に値幅の大きい相場が続いています。


特に注目されるのが6万6,000円前後の攻防です。21日は一時大きく売られたものの、この水準を維持して引けたことから、短期的には押し目買いの強さも確認できます。一方、8月17日の6万9,220円からは約3,200円下落しており、6月の史上最高値7万2,366円からも調整が進んでいます。


証券会社の日経平均株価・年末予想を比較

2026年8月時点では、証券会社・銀行の間で2026年末の日経平均株価を7万5,000円前後とする見方が中心となっています。4~6月期決算を受けて日本企業の業績拡大への期待が強まり、6月の史上最高値7万2,366円34銭を再び更新するシナリオが意識されています。


一方、予想値には最大で2万5,000円超の差があり、強気派と慎重派で見方が大きく分かれています。

金融機関 2026年末の日経平均予想 現在の6万6,000円台からの上昇余地 見方
シティグループ証券 9万円 約+36% 最も強気
大和証券 8万円 約+21% 強気
BofA 約7万6,000円 約+15% 強気
SMBC日興証券 7万5,000円 約+14% 強気
JPモルガン 7万5,000円 約+14% 強気
りそな 7万5,000円 約+14% 強気
UBS 7万5,000円 約+14% 強気
野村證券 7万円 約+6% やや強気
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 6万8,000円 約+3% 慎重
岡三証券 6万4,600円 約-2% 最も慎重

※上昇余地は8月21日終値6万6,016円36銭を基準に概算。各社予想は8月中旬時点で報じられた2026年末予想です。


特に注目されるのは、シティグループ証券の9万円という強気予想です。大和証券も8万円を見込んでおり、7万5,000円を超える水準を想定する金融機関が複数あります。一方、岡三証券は6万4,600円と、現在の株価水準をやや下回る予想です。


この予想差の背景には、企業利益の伸び、AI・半導体関連株の上昇余地、為替、金利、海外投資家の資金流入に対する評価の違いがあります。したがって、日経平均株価の年末予想を考える際には、単純に平均値を見るだけでなく、各社が想定する業績や市場環境を確認することが重要です。


なお、大和アセットマネジメントの8月見通しでも、日経平均の2026年末予想は7万円とされており、機関によって予想時点や前提条件が異なる点には注意が必要です。


日経平均株価が年末に上昇する要因

2026年8月21日時点では、日経平均は6万6,000円台まで調整しているものの、証券会社では年末に7万円台を目指す見方も目立ちます。年末に向けて上昇基調を維持できるかどうかは、以下の要因が重要です。


① 企業業績の上振れ

日本企業の利益成長が続けば、現在の高い株価水準を支える材料になります。野村證券は8月、TOPIXのEPS予想を引き上げ、堅調な需給環境も踏まえて日本株の見通しを上方修正しました。日経平均についても2026年末予想を7万円へ引き上げています。


特に今後の決算で、企業が通期業績予想を上方修正できるかが重要です。利益成長が株価上昇に追いつけば、7万円台の定着を後押しする可能性があります。


② AI・半導体需要の拡大

2026年前半の日本株はAI・半導体関連銘柄が相場をけん引しており、後半もAI投資の拡大が重要なテーマとなっています。


実際、キオクシアなどではデータセンター向けNAND・SSD需要を背景に大幅な増収増益が確認されており、日本の半導体関連企業の業績改善が続けば、日経平均の押し上げ要因となります。


③ 円安による輸出企業への追い風

円安が続けば、自動車、機械、電機など海外売上比率の高い企業にとって、円換算した海外利益が膨らみやすくなります。


一方、急激な円高に転じれば輸出企業の業績見通しを圧迫するため、ドル円相場が年末までどの水準で推移するかは日経平均の重要なチェックポイントです。


④ 株主還元・日本企業の資本効率改善

自社株買いや増配などの株主還元策も、日本株を支える要因です。企業が余剰資金を自社株買いなどに振り向ければ、1株当たり利益(EPS)の改善や需給面での株価押し上げにつながります。


また、企業の資本効率改善が継続すれば、海外投資家から見た日本株の魅力が高まり、中長期的な資金流入につながる可能性があります。


⑤ 海外投資家の資金流入

日本株の上昇には海外投資家の動向も重要です。8月中旬には日経平均が週間で3,100円超上昇し、TOPIXも最高値を更新するなど、日本株全体への買いが広がりました。


今後も企業業績や資本効率改善への評価が続けば、海外資金の流入が日経平均の上値を支える可能性があります。


⑥ 政府の成長政策・国内投資

政府による成長戦略や財政政策も、日本企業の業績改善を後押しする可能性があります。特にAI・半導体、防衛、インフラなどへの投資拡大は、関連企業の設備投資や受注増加につながる可能性があります。


⑦ 日米株式市場の堅調さ

日本株は米国株、特に米ハイテク株や半導体株の影響を受けやすいため、米国株の上昇が続けば日本株にも追い風となります。一方、米長期金利の上昇やAI関連株の過熱感はリスク要因です。直近でも、日経平均は7万円に接近する一方、高止まりする日米長期金利や市場の過熱感には警戒が必要とされています。


逆に日経平均株価が下落するリスク

2026年8月21日時点では、日経平均は6万6,000円台まで戻しているものの、直近ではAI・半導体株の急落や米長期金利の上昇によって大きく売られる場面もありました。年末までの上昇シナリオを考えるうえでは、以下のリスクに注意が必要です。


① 米国の長期金利上昇

足元では米国の長期金利が高止まりしています。8月21日時点で米10年国債利回りは4.71%、30年債利回りは5.25%まで上昇しており、世界的な株式市場のバリュエーションを圧迫しています。


特に金利上昇はPERの高い成長株に影響しやすいため、日経平均でもAI・半導体関連を中心に利益確定売りが強まる可能性があります。


② AI・半導体株の調整

2026年の日経平均を押し上げてきたAI・半導体関連株は、同時に大きな下落リスクにもなっています。8月19日には日経平均が2,000円超下落し、AI・半導体関連銘柄が下落を主導しました。


これらの銘柄は上昇ピッチが速かったため、業績期待が少しでも後退すれば、高いバリュエーションを背景に調整が拡大する可能性があります。楽天証券も、AI・半導体関連株の乱高下が続いており、しばらくスピード調整が続く可能性を指摘しています。


③ 円高への転換

円高も日経平均にとって重要なリスクです。日本株は輸出企業の比率が高いため、急激な円高になると自動車や電機、機械などの円換算利益が減少し、業績見通しが悪化する可能性があります。


一方、現在はドル円が1ドル=159円前後で推移しているものの、為替介入や日米金融政策の変化によって円高へ転じる可能性があります。


④ 原油価格の上昇・中東情勢

原油高も日本株にとって警戒材料です。8月21日時点では、地政学的な緊張を背景にブレント原油が一時1バレル=94.71ドルまで上昇しました。


日本はエネルギー輸入への依存度が高いため、原油高が長期化すると企業のコスト増加や家計の負担増につながります。インフレ圧力が強まれば、日銀の追加利上げ観測を通じて株価の上値を抑える可能性もあります。


⑤ 日銀の追加利上げ観測

日本の物価上昇が続けば、日銀による追加利上げへの警戒が強まる可能性があります。実際、8月21日時点では日本のコアインフレが加速し、9月の利上げ観測が意識されています。


利上げは銀行株にとって収益改善要因となる一方、企業の借入コストや株式のバリュエーションにはマイナスとなる場合があります。急速な金融引き締めへの警戒が強まれば、日経平均の調整要因になり得ます。


⑥ 米国株の下落・世界的なリスクオフ

日経平均は米国株、とりわけ米ハイテク株の影響を受けやすいため、S&P500やNASDAQなどが大きく下落すれば、日本株にも売りが波及する可能性があります。


8月20日の米国市場では長期金利上昇と原油高を背景に主要株価指数が下落しており、翌21日のアジア市場にも重しとなりました。


⑦ 年末に向けた過熱感の解消

日経平均は6月25日に7万2,366円34銭の史上最高値を付け、その後も高水準で推移しています。短期間で大きく上昇した反動から、利益確定売りが膨らむ可能性には注意が必要です。


特に、7万円突破を再び試す局面で上値を抑えられた場合、投資家心理が急速に悪化する可能性があります。高値圏では一方向の上昇を想定せず、調整局面の深さにも注目する必要があります。


日経平均株価の2026年末シナリオ

シナリオ 年末想定 主な条件
強気 8万~9万円 AI投資加速、企業利益上振れ、円安・株主還元継続
メイン 7万~7万5,000円 業績拡大が続き、現在の株高基調を維持
弱気 6万~6万5,000円 金利上昇、円高、AI株調整、景気減速
下振れ 5万円台 世界景気悪化や地政学リスク、企業利益の大幅下方修正

テクニカル面から見た年末までの注目水準

2026年8月21日時点の日経平均は6万6,000円台で推移しており、年末に向けては6万5,000円台の下値維持と7万円突破が重要なポイントです。直近のテクニカル分析では、7月末の調整局面でフィボナッチ50%押し水準の約6万1,700円がサポートとして機能し、その後は上昇基調を回復しています。


三井住友DSアセットマネジメントは、日経平均が7月29日にフィボナッチ50%押し水準を付けた後に反発し、8月中に一目均衡表の先行スパン1を突破できれば7万円台回復が視野に入ると分析しています。


一方、7万円近辺では過熱感にも注意が必要です。8月中旬時点では25日移動平均線などを上回る強い上昇基調が確認される一方、日米長期金利の高止まりや移動平均線からの乖離が警戒材料となっています。


よくある質問

Q1. 日経平均株価の2026年末予想はいくらですか?

金融機関によって差がありますが、2026年8月時点では7万5,000円前後を中心とした強気予想が目立ちます。


Q2. 日経平均は年末に7万円を超える可能性がありますか?

7万円は十分に意識される水準ですが、企業業績、為替、金利、AI・半導体株の動向が重要です。


Q3. 日経平均が8万円まで上昇する条件は?

企業利益の上振れ、AI投資の継続、円安、株主還元の拡大などが重なることが重要になります。


Q4. 日経平均株価の年末予想で注意すべきリスクは?

米国景気、日米金利、円高、中東情勢、原油価格、AI・半導体株の急落などが主なリスクです。


まとめ

2026年8月21日時点の日経平均株価は6万6,000円台で推移しており、年末に向けては7万円突破と6月の史上最高値更新が重要な焦点となります。企業業績の拡大やAI・半導体需要、株主還元などが追い風となる一方、米長期金利の上昇、円高、原油高、AI関連株の調整には注意が必要です。


今後は、6万5,000円前後を下値として維持できるか、7万円を再び突破できるかを確認しながら、相場の方向性を判断することが重要です。日経平均などの指数に連動して取引できる株価指数CFDも、上昇・下落の双方の局面で市場動向を捉える手段の一つです。ただし、レバレッジを利用するため、価格変動による損失が大きくなるリスクには十分注意しましょう。

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