川崎重工と三菱重工を徹底比較【2026年7月最新】|防衛需要拡大で今後伸びるのはどっち?
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川崎重工と三菱重工を徹底比較【2026年7月最新】|防衛需要拡大で今後伸びるのはどっち?

著者: 高橋健司

公開日: 2026-07-06   
更新日: 2026-07-06

防衛予算の拡大やAI向けデータセンターの電力需要の増加を背景に、重工株への注目が一段と高まっています。なかでも川崎重工と三菱重工は、防衛・航空宇宙・エネルギー分野で大型受注が続き、中長期の成長期待が高い代表銘柄です。足元では株価が高値圏から調整する場面も見られますが、業績は堅調に推移しており、防衛需要やインフラ投資を背景とした成長シナリオに大きな変化はありません。


2026年7月時点では、三菱重工(7011)の株価は3,800円前後で推移しており、防衛・ガスタービン・AI関連の電力インフラ需要が引き続き評価されています。一方、川崎重工(7012)も防衛事業や水素・航空宇宙分野への期待から投資家の関心を集めています。本記事では、川崎重工と三菱重工の最新株価、業績、成長性、投資妙味を最新データをもとにわかりやすく比較・解説します。

川崎重工と三菱重工を比較

川崎重工と三菱重工を比較

1.最新決算比較

2026年5月に発表された2026年3月期(2025年度)通期決算では、川崎重工と三菱重工はいずれも防衛需要やエネルギー関連事業の拡大を背景に増収増益を達成しました。特に三菱重工は過去最高益を更新し、川崎重工も航空宇宙・防衛・エネルギーソリューション事業が業績を牽引しています。


三菱重工は、防衛・ガスタービン・航空宇宙・脱炭素関連事業が好調に推移し、受注高は7兆6,536億円と過去最高水準を記録しました。また、2027年3月期(2026年度)は売上高5兆4,000億円、事業利益5,400億円を見込んでおり、さらなる成長を計画しています。


一方、川崎重工は、防衛装備品や航空機エンジン、エネルギーソリューション事業が利益を押し上げ、売上・利益ともに堅調に拡大しました。2027年3月期は売上高2兆5,600億円、事業利益1,700億円を計画しており、防衛予算の拡大や水素関連事業への投資が今後の成長ドライバーとして期待されています。


両社とも足元では株価が高値圏から調整する場面も見られますが、業績面では防衛・エネルギー分野を中心に力強い成長が続いており、中長期では受注残の積み上がりと収益性の改善が株価を支える重要なポイントとなりそうです。


2. 受注残比較

川崎重工と三菱重工は、ともに過去最高水準の受注残を抱えており、今後数年間の売上や利益を支える強固な成長基盤を築いています。受注残(バックログ)は、すでに契約済みで今後売上として計上される案件の総額を示すため、将来の業績を見通すうえで重要な指標です。


三菱重工は、2026年3月期決算で受注高7兆6,536億円を記録し、2026年度も6兆8,000億円の受注を見込んでいます。防衛・宇宙事業では4兆円を超える受注残を背景に生産能力の増強を進めており、ガスタービンや原子力関連事業もAI向けデータセンターの電力需要拡大を追い風に成長が期待されています。


一方、川崎重工も約2.7兆円の受注残を維持しており、防衛装備品や航空機、水素関連プロジェクトが業績を支える柱となっています。特にCH-47輸送ヘリコプターや潜水艦関連など大型防衛案件の受注が積み上がっており、日本政府の防衛予算拡大を背景に、中長期的な受注環境は引き続き良好とみられています。


受注残の規模では三菱重工が大きくリードしていますが、川崎重工も防衛・航空宇宙・水素分野を中心に安定した案件を確保しています。両社とも豊富な受注残を背景に業績の先行きに対する安心感が高く、防衛需要の拡大やインフラ投資の継続が今後の株価を支える重要な材料になるでしょう。


3. 株価パフォーマンス

川崎重工と三菱重工は、2025年後半から2026年3月にかけて防衛関連株の代表銘柄として大きく上昇しましたが、その後は利益確定売りや相場全体の調整を受け、一時的な下落局面を迎えています。ただし、防衛予算の拡大や好調な受注環境に支えられ、長期的な成長期待は依然として高いと評価されています。


三菱重工は2026年3月に年初来高値5,208円を記録した後、利益確定売りの影響で一時3,400円台まで調整しましたが、足元では3,700円台後半まで持ち直しています。AI向けデータセンターの電力需要拡大を背景としたガスタービン事業や、防衛・航空宇宙分野の成長期待が株価を支える要因となっています。


一方、川崎重工も2026年春に過去最高値圏を付けた後、防衛関連株全体の利益確定売りを受けて調整しました。しかし、防衛装備品や航空宇宙、水素関連事業への期待は根強く、株価は2,900円前後で推移しています。値動きは三菱重工以上に大きく、短期的なボラティリティは高いものの、高い成長性を期待する投資家から引き続き注目されています。


総じて、川崎重工と三菱重工はいずれも2026年前半に急騰した反動で調整局面を経験しましたが、業績や受注残は過去最高水準を維持しています。短期的には値動きの荒い展開が続く可能性がある一方、防衛・エネルギー・AIインフラといった中長期の成長テーマを背景に、引き続き市場の注目を集める重工株といえるでしょう。

川崎株価【五日間】

三菱重工【五日間】

今後の株価を左右するポイント

1.防衛予算の動向

川崎重工と三菱重工の株価を左右する最大の要因は、日本政府の防衛予算の拡大です。2026年度防衛予算では約9兆円規模が計上され、ミサイル防衛、艦艇、航空機、無人装備など幅広い分野への投資が進められています。さらに政府は防衛力の抜本的強化を継続する方針を示しており、防衛関連企業への発注拡大が中長期的な業績成長につながると期待されています。特に両社は国内防衛産業の中核企業であり、新規案件の獲得状況が株価に大きな影響を与えるでしょう。


2.大型受注ニュース

重工メーカーは一件あたり数百億円から数千億円規模の案件を受注することも多く、大型契約の発表が株価を大きく動かす要因となります。三菱重工では防衛・ガスタービン・航空宇宙分野を中心に受注が拡大し、2025年度の受注残は13兆円超と過去最高を更新しました。一方、川崎重工も防衛装備品や航空機、水素関連プロジェクトで受注を積み上げており、今後の受注ニュースが投資家の注目材料となります。


3.エネルギー投資

世界的な電力需要の増加や脱炭素政策を背景に、エネルギー関連設備への投資が拡大しています。三菱重工はガスタービンや原子力、CCUS(CO₂回収・貯留)など幅広い事業を展開しており、エネルギー安定供給に向けた需要拡大の恩恵を受けやすい企業です。川崎重工も液化水素サプライチェーンや水素発電関連技術の開発を進めており、GX(グリーントランスフォーメーション)投資の拡大が中長期の成長ドライバーとして期待されています。


4.AIインフラ投資

生成AIの普及に伴い、世界ではデータセンター向けの電力需要が急増しています。この流れは川崎重工と三菱重工にも追い風となっています。三菱重工は大型ガスタービンや発電設備の需要拡大が期待され、川崎重工は産業用ロボットや自動化技術、水素エネルギー関連設備などでAI時代のインフラ投資の恩恵を受ける可能性があります。AI関連設備投資の拡大は、両社の中長期的な受注増加につながる重要なテーマです。


5.金利・円相場

金利や為替も川崎重工と三菱重工の株価を左右する重要な要素です。円安は海外売上の円換算額を押し上げる一方、円高は利益を圧迫する可能性があります。また、日本銀行の金融政策や長期金利の動向は株式市場全体のバリュエーションに影響を与えるため、重工株も例外ではありません。今後は日銀の金融政策や米国金利の動向、為替市場の変化にも注目しながら投資判断を行うことが重要です。


よくある質問(FAQ)

Q1. 川崎重工と三菱重工はどちらが防衛関連株として有望?

どちらも日本を代表する防衛関連企業ですが、特徴は異なります。三菱重工はミサイル、防空システム、艦艇、航空宇宙など幅広い防衛事業を展開しており、国内最大級の防衛関連企業です。一方、川崎重工は潜水艦や輸送ヘリコプター、防衛航空機などに強みを持っています。安定性を重視するなら三菱重工、より高い成長性を期待するなら川崎重工も有力な選択肢となるでしょう。


Q2. 受注残が多いのはどちら?

受注残では三菱重工が大きくリードしています。防衛、エネルギー、航空宇宙など幅広い分野で大型案件を抱えており、今後数年間の売上を支える豊富な受注残を確保しています。川崎重工も防衛装備品や航空宇宙、水素関連事業を中心に高水準の受注残を維持しており、中長期的な業績の安定性が期待されています。


Q3. AI需要の恩恵を受けやすいのは?

AI需要の拡大による恩恵は、現時点では三菱重工の方が大きいと考えられています。生成AIの普及に伴い、データセンター向けの電力需要が急増しており、同社のガスタービンや発電設備への需要拡大が期待されています。一方、川崎重工も産業用ロボットや自動化システム、水素エネルギー関連設備などを通じて、AI時代のインフラ投資から恩恵を受ける可能性があります。


Q4. 長期投資に向いているのはどちら?

長期投資を重視する場合は、安定した事業基盤を持つ三菱重工が有力と考える投資家が多くいます。防衛、エネルギー、航空宇宙、脱炭素など複数の成長分野を持ち、業績の安定性も高いことが特徴です。一方、川崎重工は防衛や水素事業の成長余地が大きく、株価の値動きは比較的大きいものの、高いリターンを期待する投資家から注目されています。


Q5. 今後注目すべきイベントは?

今後は、日本政府の防衛予算や大型防衛契約の発表、四半期決算、受注残高の推移、AI向けデータセンター関連の設備投資動向、エネルギー・水素関連プロジェクトの進展などが重要な注目ポイントです。これらのニュースは、川崎重工と三菱重工の業績見通しや株価に大きな影響を与える可能性があるため、投資を検討する際には継続的に確認することが大切です。


まとめ

川崎重工と三菱重工は、日本を代表する重工メーカーとして、防衛予算の拡大やAIインフラ投資、エネルギー需要の増加を追い風に、中長期的な成長が期待される注目銘柄です。三菱重工は防衛・エネルギー・航空宇宙を幅広く展開する総合力が強みである一方、川崎重工は防衛・航空宇宙・水素事業など成長分野への取り組みが評価されています。


短期的には相場全体の動向や利益確定売りによる株価の変動に注意が必要ですが、両社とも豊富な受注残と堅調な業績を背景に、中長期では引き続き高い投資価値が期待されています。今後は、防衛関連の大型受注や決算発表、AI関連の設備投資、エネルギー政策の動向などを継続的に確認しながら投資判断を行うことが重要です。


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