公開日: 2026-01-05
「10万円以下で買える成長株」とは、1単元(通常100株)あたりの購入金額が10万円以内に収まる株式のことを指します。少額から投資を始められるため、株式投資が初めての人でも挑戦しやすく、リスクを抑えながら市場に参加できる点が大きなメリットです。一方で、一般的に成長株はすでに株価が上昇しているケースが多く、10万円以下の銘柄は割安株に近い特徴を持つ傾向があります。そのため、PERやPBRが低水準でも、今後の業績拡大が期待できるかどうかを見極めることが重要です。本記事では、10万円以下で買える成長株に注目して解説していきます。

選定基準 ― 成長株の条件
成長株を選ぶ際には、いくつかの明確な基準を設けることが重要です。まず注目したいのが、売上高や利益が中長期的に伸びると予想されているかという点です。直近の業績だけでなく、会社計画や市場予想を踏まえ、今後も安定した成長が見込める企業かどうかを確認します。
次に重要なのが、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)が適正水準にあるかです。成長株であっても指標が極端に割高な場合、株価調整のリスクが高まります。成長性とバリュエーションのバランスが取れている銘柄が理想的です。
また、本記事のテーマである「10万円以下で買えるかどうか」も大きな条件です。株価に単元株数(通常100株)を掛けた金額が10万円以内に収まることで、少額投資でも無理なく購入できます。
さらに、業界トレンドとの相性も欠かせません。AI、半導体、DX、リフォーム関連など、今後の社会変化や政策、需要拡大が見込まれる分野に属している企業は、業績成長の追い風を受けやすい傾向があります。これらの基準を総合的に見ながら、将来性と手頃さを兼ね備えた銘柄をピックアップしていきます。
10万円以下で買える成長株候補
| 銘柄名(コード) | 株価(1株) | 最低購入額(100株想定) | 主な事 | 成長性・注目ポイント |
| セーフィー(4375) | 約819円 | 約81,900円 | クラウド映像プラットフォーム | 防犯・監視カメラ向けクラウドサービスで成長期待 |
| NTT(9432) | 約158円 | 約15,800円 | 情報通信(通信インフラ) | 安定した収益基盤とDX・新技術への投資余地あり |
| 楽天グループ(4755) | 約1,002円 | 約100,200円* | インターネット総合 | モバイル事業の改善・グループD2C展開で注目(やや株価は閾値付近) |
| ソフトバンク(9434) | 約2〜3万円台* | 約2〜3万円台* | 通信・投資 | アナリストが成長株として評価される10万円未満株例に挙げられる銘柄(100株でも低額) |
| シュッピン(3179) | 数千円台* | 数万円台* | 写真機器・EC | アナリストが成長株として評価された10万円株例に登場(2024年特集) |
| アンリツ(6754) | 数千円台* | 数万円台* | 計測・通信機器 | 受注回復で業績改善期待があると評価された銘柄(10万円株) |
*株価レンジは記事掲載時・参考データベース情報に基づくため、リアルタイムとは異なる場合があります。実際の購入額は市場価格でご確認ください。

セクター別で見る成長テーマ株
1. IT・AI・テクノロジー関連株の状況(10万円以下は限定的)
AIやDX(デジタル・トランスフォーメーション)関連は市場全体で成長テーマとして非常に注目されていますが、多くの主要テック企業は株価が高く、100株保有で10万円以下になる銘柄は限られているのが現実です。ただし、AI関連テーマを含む業種全体としては勢いが続いており、関連株は市場全体の上昇を牽引する一因になっています。2025年の日本株市場では、AI需要を背景にテクノロジー株が指数を押し上げる状況が続いています。特にAIブームは株価指数の高値維持を支えていると分析されています。
また、銘柄探しの情報サイトでは多数のAI関連銘柄リストが公開されており、株価1.000円未満で買えるAI・生成AI関連株も数十銘柄リストアップされています。これらは「AI」を事業テーマにしているスタンダード市場やグロース市場の銘柄で、将来の成長余地を期待されるものです(例:日本エンタープライズ、エクサウィザーズ、ココナラ等)。
ただし、これら低位株には成長期待の一方で業績不安や株価変動リスクもあるため、慎重な分析が必要です。
2. 不動産・生活関連セクターの動向(手頃な銘柄あり)
日本株市場では、生活関連・不動産セクターもテーマとして成長余地が意識されています。不動産需要の回復や景気動向と連動して、割安と見なされる不動産株や小型生活関連株が物色されやすい傾向があります(過去のアナリスト推奨例では、三井不動産のような生活・不動産系銘柄が10万円台で注目された例あり)。
一方で、純粋な「成長株」色の強いクラウドサービスやIT関連よりも、景気循環や利回り重視の物色が先行しやすいという面があります。これは日経平均の高値圏維持の中でも、不動産・生活関連株が上昇している背景にも見られます。
3. 市場全体としてのテーマ性まとめ
AI・テクノロジー
AI関連は依然として市場の大きなテーマ。日本株でもテック株が高値を維持し、指数上昇を牽引しています。
ただし10万円以下で成長性のある銘柄を見つけるには「低位株」や中小型株から探す必要がある。リスト例でも数十銘柄が存在。
不動産・生活関連
景気回復や内需回復局面で注目されるが、必ずしも「成長株」とは一致しない場合もあります(景気連動・配当重視株も含む)。
投資時のリスクと注意点
1.株価変動リスク — 株は値が上下することが普通
株式投資では、株価が購入時より上がれば利益になりますが、株価が下がることで損失になる可能性があります。たとえば株価が急落した場合、購入額を大きく下回ることもありうるため、元本保証はありません。このような価格変動は、企業業績だけでなく、景気変動や政策、世界情勢などいろいろな要因で起こり得ます。こうした値動きのリスクを理解したうえで、余裕資金での投資が大切です。
2.割安株=成長株ではない — 見かけの安さに惑わされない
株価が低い、あるいはPER・PBRなどの指標が低い「割安株(バリュー株)」は、一見魅力的に見えることがあります。しかし、割安だからといって業績が伸びる成長株とは限りません。低い評価が続く銘柄は、「低成長や業績停滞の可能性」があるケースもあるため、株価指標だけで判断せず、企業の事業内容や成長戦略、財務状況もきちんとチェックすることが重要です。
投資の世界では、割安株が割高株より安全とは限らない「バリュートラップ(価値の罠)」と呼ばれる現象もあり、低評価のまま株価が低迷し続ける銘柄もあるため注意が必要です。
3.最低単元や手数料も無視できないポイント
日本株の取引では通常「100株単位」で取引する必要があり、株価が低くても最低購入額(単元分の株価×100株)と売買手数料がかかります。最近は1株から買える「単元未満株(S株・プチ株)」というサービスもあり、少額で投資を始めやすくなっていますが、証券会社によって手数料体系や取引条件が異なるため、コスト面も吟味することが大切です。
また、少額株のメリットは、資金に余裕がなくても複数の銘柄に分散投資できる点にあります。1つの株だけに資金を集中させると、その企業の株価下落でポートフォリオ全体が影響を受けやすくなるため、分散の視点もリスク管理に有効です。
4.成長株は値動きが激しいことも — タイミングが重要
成長株は、業績拡大やテーマ性(例えばAIやDX関連など)で期待が高まる分、株価の上下幅が大きくなる傾向があります。値動きの激しさは大きな利益を生む一方で、売買タイミングを誤ると大きな損失につながることもあります。こうしたリスクはbetaなどの指標で「株価の変動の激しさ」として測ることもありますが、必ずしも過去の値動きだけで未来の値動きを予測できるわけではありません。
よくある質問(FAQ)
Q1. 本当に10万円以下で成長株は買えますか?
はい、可能です。日本株は通常100株単位で取引されるため、1株1.000円未満の銘柄であれば10万円以下で購入できます。特にグロース市場やスタンダード市場には、事業拡大段階にある企業も多く、将来的な成長が期待できる銘柄が見つかる場合があります。
Q2. 株価が安い=将来性が高いということですか?
いいえ、必ずしもそうではありません。株価が安い理由には、業績不振や成長鈍化といったマイナス要因が含まれていることもあります。そのため、株価水準だけでなく、売上や利益の成長性、事業内容、市場環境をあわせて確認することが重要です。
Q3. 成長株と割安株の違いは何ですか?
成長株は、今後の売上や利益の拡大が期待されている企業の株を指します。一方、割安株はPERやPBRが低く、市場評価が相対的に低い株のことです。10万円以下の銘柄は割安株寄りになることが多いため、「成長の兆しがある割安株」を見つける視点がポイントになります。
Q4. 株初心者でも10万円以下の成長株投資はできますか?
はい、比較的始めやすい投資方法です。少額で購入できるためリスクを抑えやすく、複数銘柄への分散投資もしやすいのが特徴です。ただし、値動きが大きい銘柄もあるため、最初は少額から経験を積むことが大切です。
Q5. 10万円以下株は値動きが激しいですか?
銘柄によりますが、小型株や新興企業は値動きが大きくなりやすい傾向があります。短期間で株価が大きく上下することもあるため、短期売買か中長期保有か、自分の投資スタイルを決めておくことが重要です。
結論
IT・AI、生活関連、サービス業など、成長性の高いテーマにおいて、10万円以下で買える成長株が存在します。重要なのは、株価の安さだけで判断せず、今後の業績成長や市場トレンドに合っているかを見極めることです。気になる銘柄はリスト化し、業績やニュースを継続的にチェックしながら、少額投資を活かした分散投資の戦略に役立てていきましょう。
免責事項:この資料は一般的な情報提供のみを目的としており、信頼できる財務、投資、その他のアドバイスを意図したものではなく、またそのように見なされるべきではありません。この資料に記載されている意見は、EBCまたは著者が特定の投資、証券、取引、または投資戦略が特定の個人に適していることを推奨するものではありません。