JX金属株価がどこまで上がる?最近のパフォーマンスと上昇見通しを解説
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JX金属株価がどこまで上がる?最近のパフォーマンスと上昇見通しを解説

著者: 高橋健司

公開日: 2026-02-26

2026年2月現在、JX金属の株価は上場来高値を連日更新する勢いで注目を集めています。2025年3月のIPO以降、株価は大きく上昇しており、2026年2月25日の終値は約4.145円まで上昇し、前日比12%超の大幅高となるなど力強い値動きを見せています。また同日に株価は4.180円の上場来高値も付けました。


こうした株価上昇の背景には、2026年2月10日に発表された決算で増収増益となり通期業績予想や配当予想が上方修正されたことや、AI・半導体向け素材の需要拡大といったファンダメンタルズ改善期待が寄与していると見られています。加えて、同月にはグループ会社の 東邦チタニウムを完全子会社化する株式交換契約を締結したことが発表され、次世代素材分野での事業統合による競争力強化への期待も高まっています。


この記事では、こうした直近の株価トレンドと業績・事業戦略を踏まえつつ、「JX金属株価がどこまで上がる?」 という投資判断につながるポイントをわかりやすく整理していきます。


JX金属とは?(会社概要)

JX金属 は、銅やニッケルなどの非鉄金属資源の開発・精錬から、半導体材料や先端素材の製造までを手がける素材メーカーで、主に「資源・製錬」「先端素材」「金属リサイクル」などの事業セグメントで収益を構成しています。日本を拠点にしながらアジア・北米・欧州など海外展開も進めており、金属価格や為替の影響を受けやすい一方、半導体・EV向け素材需要の成長が中長期の注目ポイントとして投資家に意識されています。


最近の株価パフォーマンス

JX金属株価の年初来パフォーマンス

1. 株価チャートで振り返る

2025年3月の上場以降、 JX金属(証券コード:5016) の株価は2025年春の約650円台を底値に、急速な上昇トレンドを描いてきました。夏場には1.000円台を突破し、その後も一貫して右肩上がりの推移が続いています。2026年1月20日には年初来高値の約2.793円台に到達し、1年足らずで底値から約4倍近い伸びを見せた局面もありました。直近においても、株価は2.300円台から3.600円台まで上昇するなど、上昇基調が続いています。


2026年2月の動きを見ると、月初は2.300〜2.500円台で推移した後、2月10日以降に再び上値追いの動きが強まり、2月13日には約3.600円台の最高値を記録しました。これは前月比でも大きな上昇となっており、主要な上昇トレンドが継続していることを示しています。2月半ば以降は3.200円台までやや押し戻される局面も見られましたが、依然として上昇トレンドの流れは維持されています。


テクニカル面では、年初からの上昇により2.300円前後のレベルが直近の強いサポート(下値支持線)と見られており、ここを下回ると調整色が強まる可能性があります。一方で、直近の高値圏である3.600円台が当面の主要なレジスタンス(上値抵抗)ラインとして意識されており、この水準を明確に突破できるかが今後の上昇継続のポイントとなりそうです。


2. パフォーマンス要因

直近の株価パフォーマンスに影響している要因を見ると、まず金属価格の動向が大きく作用しています。世界の銅相場は2026年に入り高水準で推移しており、2月時点でも1トンあたり約 1万2.964ドル前後 の水準まで反発するなど、足元の供給懸念や需要堅調を背景に価格の底堅さが確認されています。この銅高は、JX金属の主力製品収益を押し上げる支援材料となっています。


次に為替(円・ドル相場)の影響です。2026年2月は日本の政策・市場動向を背景に円相場がやや弱含みとなっており、ドル/円は1ドル=156円前後まで上昇する場面も見られています。この円安傾向は輸出主体企業や原材料輸入コストをドル建てで抱える企業にプラスとマイナス両方の影響を与える一方、円安が進む局面では海外収益を円換算した業績が膨らむため、JX金属の収益改善期待を後押しする材料になっています。


そして決算発表・業績見通しの変化も株価パフォーマンスに直結しています。2026年2月10日に発表された2026年3月期第3四半期決算では、売上高・営業利益が前年同期比で大幅増となり、通期業績予想と年間配当予想の上方修正が行われました。この好決算が投資家心理を強め、株価上昇の原動力になっています。


業績概況(ファンダメンタル分析)

1. 売上・利益の推移:

2026年3月期の業績では、JX金属(証券コード:5016) が第3四半期(2025年4月〜2026年2月時点)までの累計成績を発表しており、売上高は約 6.145億円 と前年同期比で約 18.9%増加 しました。また、営業利益は約 1.248億円 と前年同期比で 約44.8%増 と大幅な増益となっており、これは主力製品の販売増や銅価格の上昇、半導体材料需要の拡大などが寄与しています。この好調な業績を受け、通期の業績予想も上方修正され、売上高を 8.200億円、営業利益を 1.500億円 と前回予想から引き上げ、親会社帰属当期利益も 930億円 へ増額予想となっています。配当も1株当たり 27円 へと増額予想され、株主還元面でも改善が見込まれています。こうした増収増益の動きは現在の株価上昇を支える重要なファンダメンタルズになっています。


利益率についてみると、ROE(自己資本利益率)は実績・予想ともに高水準であり、投資家収益性指標としても比較的良好な水準にあります。粗利益率や営業利益率も過去データでは一定の改善傾向が見られるなど、収益力の改善が進んでいる兆しもあります。


2. キャッシュフローと財務健全性:

過去の有価証券報告書(2024/4–2025/3期)によると、営業活動によるキャッシュ・フローは 約2.154億円 と堅調で、フリーキャッシュフロー(FCF)も黒字を維持しています。これは本業の稼ぐ力が強いことを示しており、内部資金での設備投資や負債返済に充てられる余力がある状態です。現金及び現金同等物も一定の水準を確保しており、短期的な資金繰りに余裕があると見られています。


財務面では、2026年2月の決算発表によると総資産が増加傾向にあり、利益剰余金も前年より増加しています。一方で、有利子負債も一定程度抱えているものの、リース負債の削減など負債構造の改善努力も進められており、全体としてはバランスの取れた財務基盤を維持しています。また自己資本比率も比較的安定しており、中長期的な財務安定性に一定の評価ができます。


3. 配当政策

2026年3月期の配当政策に関しては、JX金属が2026年2月10日に発表した業績予想の上方修正に合わせて、年間配当予想額が引き上げられた点が大きなトピックです。同社はこれまで「連結配当性向約20%を基本方針とし、銅価格や業績が想定を上回る場合にはその一部を株主還元に振り向ける」というスタンスを示しており、この方針に基づいて配当が調整されています。


2026年3月期の配当予想は1株当たり27円と、従来計画の21円から6円の増額 が発表されました。これにより、年間配当利回りは2026年2月時点でおよそ 0.8%前後 の水準となっています。


過去の配当実績を振り返ると、2025年3月期は合計109.55円の配当が支払われていましたが、2026年3月期はこのように業績と配当予想が見直された形です。また、配当は中間と期末の年2回支払いで、3月末と9月末が基準日となっています。


総じて、配当政策は業績に応じて柔軟に対応する方針が維持されており、2026年2月時点では 増配傾向と株主還元姿勢の強化 が見られる状況です。今後も銅価格や為替動向、利益動向を見ながら配当性向の推移を確認していく必要があります。


株価上昇を支える要因(強気材料)

1. 世界の金属需要増(EV・再エネインフラでの金属需要)

2026年2月時点でも、銅・非鉄金属全般の世界需要は構造的に強い伸びが続いています。特に銅は **電気自動車(EV)や再生可能エネルギーインフラ、AI・データセンターの増加により戦略的な重要性が高まっている資源であり、EVは従来車の数倍もの銅を必要とするため、長期的に需要が拡大していると指摘されています。2026年初からロンドン金属取引所(LME)の銅価格も1トンあたり11.000〜12.500ドル台まで堅調に推移し、昨年の高値圏を維持するなど需給ひっ迫感が続いています。こうした世界的な金属需要の強さは、JX金属の製錬・先端素材事業にとって追い風となっています。


また、リサイクル原料の処理能力強化に向けて設備投資を進めるなど、世界的な供給制約への対応も進めています。これにより新興国・先進国を問わず金属供給の多様化対応を進めながら、中長期的な需給バランスの改善を図っています。

金属業界

2. 為替環境(円安局面での収益改善効果)

2026年2月時点の為替環境は、引き続き円安方向が基調となっており、1ドル=150円前後の水準を中心に推移しています。円安は、海外市場からの収益を円換算した際に利益が押し上げられる効果があり、JX金属のように輸出や国際価格連動収益が大きい企業にとって 営業利益の改善効果としてプラスに作用 するケースが多くみられています。実際、2026年3月期第3四半期の決算では、主要製品の増販や銅価格上昇に加えて為替メリットも寄与し、営業利益が前年同期比で大幅に伸長しました。


3. 経営戦略・技術力(生産効率化・新規事業・環境対応技術)

JX金属は単なる素材供給企業から 先端材料・再生可能資源関連企業へと戦略転換を進めており、収益構造の高度化が図られています。 半導体材料では世界シェアが高く、特に次世代通信インフラやAIサーバー用途の材料需要が拡大する中で、この分野への投資や生産能力増強を積極的に進めています。また、インジウムリン基板やInP基板などの光通信・高性能素材の設備増強策も発表されており、先端技術領域での競争力強化が進展しています。


さらに非鉄金属の製錬・リサイクル事業でも「グリーンハイブリッド製錬」のような環境配慮型技術導入や、廃電池からのリチウム回収技術といったリサイクルプロセスの高度化など、環境対応型の付加価値事業にも取り組んでいる点が中長期的な成長ドライバーとなる可能性が高いです。


株価上昇のリスク要因(弱気材料)

1. 原材料価格変動リスク(銅価格と在庫動向)

2026年2月時点では、銅相場自体は依然として高水準を維持しているものの、市場価格のボラティリティ(変動性)が高い点はリスク要因として意識されます。ロンドン金属取引所(LME)の銅価格は一時 1万2.800ドル台前後 まで上昇していますが、短期的には需給バランスや世界景気指標の変動を受けやすく、価格の急反落リスクが常に存在します。また、LME在庫量は増減が頻繁であり、在庫増加局面が進むと一時的に銅価格が下押しされる可能性もあります。このように金属価格が変動すると、原材料コストや収益予想に影響を与えるため、株価にとっての下押し要因となり得ます。


2. 為替リスク(円高リスク)

2026年2月時点では、ドル/円為替は円安基調が続いているものの、世界的な金融政策や米国・日本の金融政策動向によって為替が大きくぶれる可能性があります。これまで円安が企業の海外収益を押し上げるプラス要因となっていましたが、今後市場センチメントや日銀・FRBの政策変更等によって円高方向へ振れる場合は、海外収益の円換算額が減少し、利益見通しが悪化するリスクが存在します。この為替変動リスクは、収益構造が国際価格連動であるJX金属の株価に影響を及ぼす要素となります。


3. 景気循環性(世界景気後退時の需要鈍化)

2026年初時点では主要株価指数が高値圏にあるものの、同時に 米国や欧州の景気先行指数や中国の経済指標に注意が必要との見方も出ています。世界景気が減速すると、非鉄金属の需要が落ち込み、銅・ニッケル等の価格が下落しやすくなるため、JX金属の売上や利益にも下振れリスクが生じます。特に輸出需要や設備投資関連の需要が弱まる局面では、株価に弱気圧力がかかる可能性があります(総市場の調整局面やリスクオフ時)。


4. 競合・代替技術リスク

JX金属は半導体材料や先端金属製品で高い技術力を持つものの、競合企業による技術革新や代替材料の台頭といった競争リスクは常に存在します。主要素材の需要が伸びる一方、世界的な素材技術の進化や他企業の新素材開発が進むと、シェア競争が激化する可能性があります。また、素材市場はAI・半導体など先端用途で進化が速く、競合他社の歩みが速い場合は競争力低下や価格競争による利益圧迫リスクも考えられます。


JX金属株価がどこまで上がる:テクニカル分析で見る

2026年2月末のJX金属の株価テクニカル指標を見ると、強気の流れが維持されていることが複数の観点から確認できます。株価は2026年2月25日に 4.180円 の上場来高値を付けており、ここに至るまでの上昇モメンタムの強さが示されています。


まず移動平均線との関係です。日々の短期・中期・長期移動平均線(5日線・20日線・50日線・100日線・200日線)を確認したインジケーター評価では、ほぼ全ての主要移動平均線が株価より下方にあり、「買いシグナル」傾向が強い状態が示されています。これは一般的に、株価が主要移動平均線を上抜けて上昇トレンドが継続していることを意味し、トレンドフォロー型の買い判断が優勢であることを示しています(移動平均サマリーとして「Buy」評価多数)。


次に オシレーター系指標(勢い・モメンタム指標)を見ると、RSI(相対力指数)も60前後まで上昇しており、適度な強気トレンドを示しています。一般的にRSIが70%を超えると過熱感、30%を下回ると売られ過ぎと判断されますが、2026年2月時点では まだ極端な過熱圏には入っておらず、上昇余地が残る解釈が可能です。一方、MACDもプラス圏で推移しており、短期トレンドの強さを裏付けています。


こうしたテクニカル状況を踏まえると、強気シナリオでは主要移動平均線が維持され、直近高値圏の4.200円台以上を明確に突破することでさらなる上値余地が期待されます。一方、押し目調整シナリオでは25日〜50日移動平均線までの下押しが起点となり、中期トレンド維持ラインとして意識されやすい点も留意すべきです。オシレーター系指標が過熱感を深めれば、一時的な利益確定売りが出る可能性もありますが、2026年2月時点ではトレンド継続の強気優勢の形が継続しています。


アナリスト予想・目標株価

アナリストによる JX金属(証券コード:5016) の評価はやや分かれていますが、全体としては売買判断が混在しているのが実情です。2026年2月時点の複数証券会社の目標株価を見ると、ジェフリーズ証券は3.100円、野村證券は2.800円、JPMorganは2.500円という複数の価格レンジを提示しています。一方で、平均的なアナリスト予想の 12ヶ月目標株価の平均値は約2.360円前後 と、実勢株価水準(3.300円台前後)を下回る予想もあります。これらのレンジは、アナリストごとの業績見通しや評価アプローチの違いを反映しています。


こうした数値を背景に、上値ターゲットとしては3.100円前後まで期待する声がある一方で、強気材料を十分織り込んだ現状株価を踏まえると、平均目標値ベースでは現状水準からは下落余地を指摘する意見も見られます。特に、一部の証券会社は目標株価を従来より引き上げつつも評価格付けを「中立(Neutral)」とするなど、株価上昇余地よりもリスク管理を重視する姿勢を示しています。


評価理由としては、強気派は半導体材料事業の伸長やAIサーバー需要の高まり、銅価格の堅調さを成長ドライバーに挙げる一方、慎重派は株価水準の高さや景気・金属市況の先行きリスクを評価の抑制要因としています。このため、アナリスト予想は「買い(Buy)」「ホールド(Hold)」が混在しており、投資家は各社理由を理解した上で判断することが重要です。


よくある質問(FAQ)

Q1. JX金属の株価は今後も上がりますか?

短期的には金属価格や為替の影響を受けて変動しますが、中長期では半導体材料需要やEV関連金属需要の拡大が続けば上昇余地はあります。ただし、すでに上昇幅が大きいため調整局面が入る可能性もあります。


Q2. 株価を動かす最大の要因は何ですか?

主に「銅価格」「為替レート」「決算内容」の3つです。特に銅価格は収益に直結するため、市況の動きが株価に強く反映されます。


Q3. 配当利回りは高い銘柄ですか?

高配当株というよりは成長期待株タイプです。配当は業績連動型で、利益が伸びれば増配が期待できますが、利回り重視の投資対象ではありません。


Q4. 今から買うのは遅いですか?

株価が急騰した後は高値掴みリスクがあるため、一括投資よりも押し目や分割投資の方がリスク管理しやすいとされています。


Q5. 長期投資向きの銘柄ですか?

半導体材料や次世代金属素材など成長分野に強みがあるため、短期売買より中長期投資の方が適性が高いと評価されることが多いです。


Q6. 今後の下落リスクは?

主なリスクは

  • 銅など金属価格の下落

  • 円高進行

  • 世界景気の減速

です。特に景気敏感株の性質があるため、景気後退局面では下落しやすい傾向があります。


結論:JX金属株価がどこまで上がる

総合的に見ると、JX金属の株価は、銅価格の高止まりや半導体素材需要の拡大、円安メリットといった強気材料に支えられて上昇余地が意識される一方、金属市況の変動や景気減速、為替反転といった弱気要因も抱えています。短期的には値動きの荒さに注意しつつトレンド確認が重要で、中長期では成長分野への投資進展が株価評価の鍵となります。リスク許容度が高い投資家は押し目戦略、慎重派は調整局面や業績確認後の分割投資を意識するのが現実的なスタンスといえるでしょう。


免責事項: この資料は一般的な情報提供のみを目的としており、信頼できる財務、投資、その他のアドバイスを意図したものではなく、またそのように見なされるべきではありません。この資料に記載されている意見は、EBCまたは著者が特定の投資、証券、取引、または投資戦略が特定の個人に適していることを推奨するものではありません。