要約
ポンドは貿易協定への期待から上昇したが、合意内容が限定的であることが判明したことから、金曜日には3週間ぶりの安値1.3220ドルに下落した。
貿易協定が間近に迫っているとの報道を受けて上昇していたポンドは、協定が限定的であることが判明すると上昇分を失い、金曜日の早朝取引で1ポンド=1.3220ドルと3週間ぶりの安値をつけた。
米国は、一定数の英国車の輸入税を軽減し、一部の鉄鋼とアルミニウムを無関税で輸入することに同意したが、英国からのほとんどの輸入品には10%の関税を据え置いた。
その代わりに英国は牛肉やエタノールを含む米国製品への関税を引き下げ、ハワード・ラトニック米商務長官は、これにより「米国の輸出に50億ドルのチャンス」が生まれると述べた。
米大統領は以前、この合意を「完全かつ包括的」なものと表現していたが、アナリストらは、両国間の貿易条件に大きな変化をもたらすものではないと指摘した。
イングランド銀行(BOE)は、高まる経済不確実性の影響から英国経済を守るため、政策金利を0.25ポイント引き下げ、4.25%とした。金融市場は、年内に少なくとも2回の0.25ポイントの利下げを予想している。
税率設定者らは、リーブス財務相が先月施行した雇用主の国民保険料250億ポンド増額は雇用、賃金、物価に影響を及ぼすだろうが、どの程度影響が出るかは依然として不明だと述べた。
ポンドは4月中旬の1.3200付近の安値に向けて下落傾向にある。基本的なシナリオとしては、そこで強力なサポートを得て上昇トレンドを再開するだろう。
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