公開日: 2026-01-24
投資やREITの世界では「DPU」という言葉をよく耳にします。これは1口あたりの分配金を表す指標で、投資の収益性を判断する際に役立ちます。本記事では、DPUの意味や配当金との違い、計算方法など、初心者でも分かりやすく解説します。
DPUとは何か

1.定義
DPU(Distributions Per Unit)とは、1口あたりに分配される金額を示す指標です。投資信託やREITなどでよく使われ、投資家が保有する口数に応じて受け取る分配金の目安となります。つまり、DPUを見ることで「この投資信託を1口持っているとどれくらいの収入が得られるのか」を簡単に把握できるわけです。
2.投資家にとっての重要性
DPUとは単なる数字ではなく、投資の収益性を評価する重要な材料です。たとえば、同じ種類のREITを比べる場合、DPUが高いほど1口あたりの分配金が多く、安定した収入源として期待できます。ただし、DPUだけで判断せず、価格変動や運用状況と合わせて見ることが大切です。
3.株式の配当との違い
DPUは株式の配当と似ていますが、支払われる元が異なります。株式の配当は企業が得た利益から支払われますが、REITや投資信託のDPUは、保有する不動産や投資対象の運用益から分配されます。このため、運用成績が直接DPUに反映されるのが特徴です。また、株式配当と違い、分配金の金額は運用報告書や市場状況によって変動する場合があります。
DPUの計算方法
1.基本的な計算式
DPU(Distributions Per Unit)は、投資信託やREITが一定期間に分配する総額を、発行されている口数で割ることで算出されます。式で表すと以下の通りです:

期間中の総分配金:その投資信託やREITが、一定期間(通常は1年や四半期)に分配する金額の合計
発行口数:その投資信託やREITの全口数
この式により、1口あたりいくらの分配金が得られるかが明確になります。
2.具体例
たとえば、あるREITが1年間で総分配金1億円を出し、発行口数が100万口だった場合、DPUは次のように計算されます:

つまり、このREITを1口保有していれば、年間で100円の分配金が受け取れることになります。
3.注意点
DPUの金額は固定ではありません。運用対象の収益や市場動向によって上下します。
一時的に高い分配金が出ても、運用益が安定していない場合は将来的に減額される可能性があります。
DPUを見る際には、分配金利回り(DPU ÷ 口価格)と合わせて確認すると、より投資判断に役立ちます。
DPUと投資判断
DPUは1口あたりの分配金の目安として重要ですが、投資判断においてはDPUだけを見て判断するのは危険です。ここでは、DPUを活用した投資判断のポイントを詳しく解説します。
1. 分配金利回り(DPU ÷ 価格)も確認する
分配金利回りとは、投資価格に対してどれだけの分配金を受け取れるかを示す指標です。
たとえば、DPUが100円で口価格が1.000円の場合、分配金利回りは100 ÷ 1.000 = 10%となります。
高いDPUでも口価格が高ければ利回りは低くなることがあるため、DPUだけでなく利回りもチェックすることが重要です。
2. 高DPU=良い投資ではない
一見高いDPUは魅力的に見えますが、背景に価格下落や一時的な利益がある場合もあります。
たとえば、資産価値が下がっているREITでは、分配金を維持するために元本を取り崩していることもあり、将来的な減配リスクがあります。
DPUだけに注目して投資すると、思わぬ損失につながる可能性があります。
3. 長期的な運用実績と合わせて判断する
DPUとはあくまで過去の分配実績を示す指標です。
投資判断には、過去のDPU推移、運用対象の収益安定性、資産の増減などを総合的に考慮することが大切です。
これにより、短期的な数字に惑わされず、安定した収益が期待できる投資先を見極めることができます。
実際の活用例
DPUは理論上の指標だけでなく、実際の投資判断や資産運用で具体的に活用することができます。ここでは代表的な例を紹介します。
1. REIT投資での活用
投資信託やREITでは、DPUを使って毎月や四半期ごとの分配金額を確認することができます。
たとえば、月次分配型のREITを保有している場合、DPUをチェックすることで、1口あたりどれくらいの収入が得られるかを正確に把握できます。
これにより、キャッシュフロー計画や生活資金の計算にも役立ちます。
また、過去のDPU推移を確認することで、分配金の安定性や運用の健全性を評価することも可能です。
2. 資産配分(ポートフォリオ)の判断
投資ポートフォリオを組む際、高DPU銘柄は安定した収入源として活用できます。
たとえば、株式や債券だけでなくREITを組み入れることで、価格変動に左右されにくい定期的な分配金を得ることができます。
DPUの高低や利回りを比較することで、ポートフォリオ全体の安定性を高める戦略を立てることが可能です。
さらに、DPUの推移から将来的な収益の見通しを予測し、リスク管理や投資額の調整にも役立ちます。
よくある質問(FAQ)
Q1. DPUと配当金は同じですか?
似ているように見えますが、異なります。
株式の配当金は企業の利益から支払われます。
一方、DPUは投資信託やREITが保有資産の運用益から分配する金額です。
ポイント:支払元が違うため、DPUは運用状況や資産価値の変動に影響を受けやすい点に注意が必要です。
Q2. DPUが高いほど良い投資ですか?
必ずしもそうではありません。
高DPUは魅力的に見えますが、背景に資産価格の下落や一時的な利益がある場合があります。
長期的に安定した収益を得るためには、DPUだけでなく分配金利回りや過去のDPU推移、運用実績を確認することが大切です。
Q3. DPUはどこで確認できますか?
投資信託やREITの公式運用報告書や決算資料で公開されています。
四半期ごとや年次での分配金情報に基づき、DPUを確認できます。
また、証券会社の取引画面や情報サイトでも、口数あたりのDPUをチェックできる場合があります。
結論
DPUとは、投資信託やREITの1口あたりの分配金を示す基本的な指標で、収益性を把握するのに役立ちます。ただし、DPUだけで判断するのではなく、価格の動きや分配金利回りなど、他の指標と組み合わせて総合的に見ることが重要です。
免責事項:この資料は一般的な情報提供のみを目的としており、信頼できる財務、投資、その他のアドバイスを意図したものではなく、またそのように見なされるべきではありません。この資料に記載されている意見は、EBCまたは著者が特定の投資、証券、取引、または投資戦略が特定の個人に適していることを推奨するものではありません。